田中恒成 因縁の対決制し初防衛 平成最後の国内開催世界戦で判定完勝
「ボクシング・WBO世界フライ級タイトルマッチ」(16日、岐阜メモリアルセンター・で愛ドーム)
王者・田中恒成(23)=畑中=が3-0(117-111×2、119-109)の判定で、同級4位・田口良一(32)=ワタナベ=を退け、昨年9月に獲得した王座の初防衛に成功した。
オーソドックスタイルの両者は初回から打撃戦に応じる姿勢を示した。キレで勝負する田中に対し、田口もボディーを交えてしつこい連打を繰り出す。3回序盤には田口の右フックで田中がバランスを崩す場面もあった。田中はここをしのぐと、スピードある多彩な攻撃でペースをつかむ。粘る田口からダウンを奪うことはできなかったが、手数と有効打で終始上回り、明白にポイントを奪った。
初防衛に成功した田中はリング上で「思った通りの(素晴らしい)相手でした。いきなり年間最高試合ですか?いい試合ができて光栄。強くなれました。ありがとうございます」と対戦相手に敬意を示した。
田中は昨年9月に木村翔(青木)を2-0の判定で破り、世界最短記録タイとなる12戦目での3階級制覇を達成。ライトフライ級時代の17年に統一戦が目前に迫りながらも、実現せずに終わった因縁の元WBA・IBF世界ライトフライ級王者の田口を初防衛戦に選び、国内開催では平成最後となる世界戦に臨んだ。
田中の通算戦績は13戦13勝(7KO)。田口は33戦27勝(12KO)4敗2分け。