1ラウンド4分間問題の試合は成立 JBCが正式決定
日本ボクシングコミッション(JBC)は27日、昨年12月24日に行われた東洋太平洋バンタム級王座決定戦でタイム計測ミスがあった問題で、試合を成立させる決定を下した。これにより、栗原慶太の王座獲得は有効となった。
同戦では6回の試合時間が3分間のはずが4分、6回終了後のインターバルも2分2秒と規定をオーバーするミスが連発していた。試合では4度のダウンを奪った同級3位の栗原が3-0の判定で、6位のストロング小林佑樹に勝ち、王座に就いた。
JBCの下した裁定内容は以下の通り。
「あくまで競技スポーツの本質に鑑み『ノーコンテスト(無効試合)』としたうえで、勝利した栗原選手の救済を図るべきとの意見もあったが、1、12ラウンド終了していること、2、採点において三ジャッジとも同一であったこと、3、タイム超過が試合の経過にアンフェアな影響を与えたとは考えられないこと、4、本事案がJBCルール115条1項(6)『ノーコンテスト』各号の規定に該当しないこと、により本試合を公式試合(JBCルール第56条)とすべきと裁定する。
なお、本件に関しては、すでにJBC理事長の謝罪並びに関係者の処分がなされているが(2月18日付け)、当選手権委員会として、実効性のある再発防止策の実施をJBCに対し強く求めることとする。具体的には、1、試合役員の資格審査の厳格化、透明化、2、試合役員選任の適正化、3、タイムキーパー2名体制の堅持を要請する」



