ドーピング処分明けの尾川堅一、復活へ計量一発パス「信じてくれる人に恩返し」
「ボクシング・10回戦」(2日、後楽園ホール)
ドーピング違反でのライセンス停止処分が解除されたボクシングの前日本スーパーフェザー級王者の尾川堅一(31)=帝拳=が1日、都内でフィリピン・ライト級王者ロルダン・アルデア(24)=フィリピン=との59・8キロ契約体重10回戦の前日計量に臨み、1回目に59・8キロでパスした。アルデアも1回目に59・5キロでパスした。
17年12月に米国で行われたIBF世界スーパーフェザー級王座決定戦で勝利したものの、ドーピング違反により試合は無効となり、1年間のライセンス停止処分を受けた尾川。約1年2カ月ぶりの復帰戦に、「緊張はしてますね。いつもと違うドキドキ感があります」と話しながらも、「どんな風に見られるかというのはありますし、問題のドーピングというのも、自分の中に悔しい部分もたくさんあります。それを払拭する意味でも明日は大事な試合になると思う」と、復活にかける思いを口にした。
ドーピング違反の理由は「分からないのが現状ですし、そこを追及したところで自分の名誉が回復するわけでもない」といい、「そこは1年間悔しさをかみしめて、我慢して、納得できるところまできた」と、心の整理はついた。「悪く言う人もいれば信じてくれる人もいる。その信じてくれる人のために世界チャンピオンになるのが自分の中での強い気持ち。それで恩返ししたい」と、幻となった王座を現実にすることを決意。最後は「世界一になりたいのであれば、明日は自分の思うボクシングをして倒すのが必要。これぞ尾川のボクシングというのをみせたい。尾川とKOはセット、そういう気持ちで行きたい」と意気込んだ。




