拳四朗、圧巻V4!八重樫1回KOのメリンドをTKO!肉体改造&体メンテで変身

 「ボクシング・WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ」(7日、横浜アリーナ)

 WBC世界ライトフライ級王者の拳四朗(26)=BMB=が元IBF世界同級王者ミラン・メリンド(フィリピン)に7回2分47秒TKO勝ちし、日本の現役王者で最多となる4度目の防衛を果たした。WBA世界バンタム級王者の井上尚弥(25)=大橋=は元同級スーパー王者フアンカルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)を1回1分10秒KOで下し、初防衛に成功。ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)同級1回戦を突破した。

 挑戦者に触れさせず、ベルトを守り抜いた。拳四朗が世界戦3戦連続KO勝利でV4を成し遂げた。「1回でつかめた」と距離を制し、序盤からさえ渡る左ジャブが的確にメリンドの顔面をとらえた。4回を終えた公開採点ではジャッジ3者が拳四朗を支持。6回には右クロスで挑戦者の左目上を切り裂き“致命傷”を与えた。

 7回に出血によるレフェリーストップ。あっけない幕切れに「あれKOなんですか」と第一声で笑いを誘った。傷一つない王者は「ジャブを信じて突き通した。自分のボクシングができれば勝てるのは間違いない」と自信を深めた。「サウスポーとやって距離が良くなった」と5月に返り討ちにしたガニガン・ロペス戦を進化の要因に挙げた。試合後の控室には試合を担当したレフェリーが訪れ、「美しいボクシングだった」と絶賛した。

 自らの肉体と向き合った。減量苦に陥ったV3戦を教訓に体脂肪率を意識した。有酸素運動を増やし、都内の施設で体脂肪率を入念にチェック。減量はかつてないほど順調だった。3月に左膝を痛めた際に知人の紹介で治療を担当した理学療法士の吉永光恵さん(35)に定期的なチェックも依頼。横浜市内で整体サロンを開く吉永さんの手によって関節の安定性が高まった。

 元世界3階級王者の八重樫を1回KOで葬り去り、元WBA世界同級王者田口との王座統一戦で死闘を演じた元IBF同級王者を難なく退け、拳四朗の強さが際立った。「できる限りやりたい」と同級にとどまる意思を示した。当面の難敵は見当たらず「防衛を重ねて具志堅さんの記録を抜くくらいの大物になりたい。おおきに」と、国内歴代最多となる世界戦13連続防衛も視野に入れた。長期政権を見据え、拳四朗が“拳王”への道を歩み出した。

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