中邑またもWWE王座奪取ならず AJに敗北後に暴行で大ブーイング

 「プロレス・WWE」(8日、ニューオーリンズ)

 世界最大のプロレス団体WWEの年間最大イベント「レッスルマニア34」が8日(日本時間9日)、米ニューオーリンズ・メルセデスベンツ・スーパードームに7万8133人の観衆を集めて行われ、“ロックスター”中邑真輔(38)がWWE王者AJスタイルズ(40)=米国=に敗れ、日本人初の同団体最高峰の王座奪取を逃した。

 日本人で14人目のレッスルマニア出場を果たし、同じ新日本プロレス出身のAJに挑んだ中邑。16年1月4日の新日本・東京ドーム大会では中邑が持つIWGPインターコンチネンタル王座にAJが挑戦する形で一騎打ちし、中邑が勝利している。

 中邑は大人数による入場曲の生演奏が流れる中、大観衆の声援を受けながら入場。序盤からAJに攻め込まれ、ライダーキックなど得意の蹴り技で反撃するも、なかなかペースをつかめない。さらに、AJ得意のフェノメナルフォアアームをまともに受けたが、辛くもカウント2で脱出した。

 それでも、中邑はAJのシューティングスタイルズプレスをヒザを立てて撃墜すると、鈍い音を立てる激しいエルボー合戦から、AJの後頭部にヒザを打ち込む。そして、「イヤァオ」を叫んで必殺のヒザ蹴りキンシャサを繰り出したが、AJに捕らえられてスタイルズクラッシュを見舞われ、無念の3カウントを聞いた。

 だが、事態はここから急転する。両者は健闘をたたえ合う抱擁を交わし、中邑は自らAJにチャンピオンベルトを手渡したが、その直後にAJの股間を攻撃。場内が騒然とする中、日本語でののしりながら暴行を加え、さらには場外でキンシャサを放ってAJをKO。中邑はWWE入りして初めてと言っていい大ブーイングを浴びた。

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