山中慎介2回TKO負け 因縁ネリとの198日ぶりの雪辱戦でダウン4度

2回、ネリにダウンされる山中=両国国技館(撮影・出月俊成)
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 「ボクシング・WBC世界バンタム級タイトルマッチ」(1日、両国国技館)

 同級1位の挑戦者・山中慎介(35)=帝拳=が4度のダウンを奪われ、2回1分3秒TKOで前王者のルイス・ネリ(23)=メキシコ=に敗れた。198日ぶりに迎えた因縁の再戦で雪辱を果たすことはできなかった。

 山中は初回に左フックでダウンを奪われた。2回に3度ダウンを追加され、リングに沈んだ。

 ネリは2月28日に行われた公式計量でバンタム級の上限53・5キロを1・3キロ超過して失格。決戦を前に王座を剥奪された。1日正午に上限を58キロとした当日計量を行い、これは57・5キロで下回った。試合は決行され、山中が勝った場合は新王者、引き分けやネリが勝った場合は王座が空位となる変則ルールで開催された。

 両者は昨年8月15日に島津アリーナ京都で対戦。王者だった山中が日本記録タイとなる13度目の防衛を目指し、指名挑戦者のネリを迎えたが、4回に連打を浴びてタオル投入によるTKO負け。無念の王座陥落となった。

 しかし試合から9日後、試合前に行ったドーピング検査でネリが禁止薬物ジルパテロールに陽性反応を示したことが判明。WBCが調査に入り大騒動に発展したが、メキシコで食べた牛肉などの食物が原因で、意図的な摂取の根拠がないとして王座の保持が認められた。WBCは山中との再戦を指令し、今回の試合が実現した。

 山中の通算戦績は31戦27勝(19KO)2敗2分け。ネリは26戦26勝(17KO)。

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