MVP村田諒太 ボクシングの“伝道師”になる 亡き恩師の命日に誓った

 チャンピオンベルトを手に笑顔の(前列左から)藤本京太郎、比嘉大吾、田口良一、村田諒太、井上尚弥、木村翔、拳四朗、藤岡奈穂子、(後列左から)下田昭文、内山高志、三浦隆司、小関桃
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 ボクシングの2017年度年間表彰式が9日、都内で行われ、プロ男子の最優秀選手賞(MVP)にWBA世界ミドル級王者の村田諒太(32)=帝拳=が初選出された。昨年10月にアッサン・エンダム(33)=フランス=との再戦を制し、日本のミドル級では竹原慎二以来22年ぶり2人目、五輪金メダリストでは日本初の世界王者となったことが評価された。

 亡き恩師にボクシングの“伝道師”になることを誓った。アマチュアの頂点から世界の頂点に登り詰め、MVPに輝いた村田。受賞者を代表してのあいさつでは、神妙な面持ちで喜びを語った。

 この日は、出身校である南京都高(現京都広学館高)のボクシング部監督で2010年に50歳で急逝した武元前川さんの命日。村田は「そういう日にこんな賞をいただけるとは、いまだに見守ってくれているんだなと、つくづく感じています」と天国の恩師に思いをはせた。

 「可能性を否定しない教育をしてくれた」と武元さんを人生の師と仰ぐ。「ボクシングが自分の人生をつくってくれた。この競技をできる限りアピールして、僕のように素晴らしい経験ができる少年、青年が増えていけばいいと思います」。思いを受け継ぎ、ボクシングの魅力を伝えていく決意を新たにした。

 そのためにはリングで結果を出すことが重要。4月15日に横浜アリーナで同級10位エマヌエーレ・ブランダムラ(38)=イタリア=との初防衛戦を控え、「一日でも長くチャンピオンでいたい。4月の試合を勝つのが大前提ですけど、その後に大きな試合に進んでいけるように頑張っていきたい」と気持ちを引き締めた。「ミドル級で評価の高い選手だったら誰でもいい」と、3団体統一世界王者のゲンナジー・ゴロフキン(35)=カザフスタン=、WBO世界同級王者のビリー・ジョー・ソーンダース(28)=英国=ら強豪との対戦も熱望する。

 村田の拳が日本ボクシング界の未来を切り開く。

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