近藤明広 ニューヨークで初の世界戦決定「番狂わせをKOでしたい」

 「ボクシング・IBF世界スーパーライト級王座決定戦」(11月4日、ニューヨーク)

 一力ジムは20日、都内で同級3位の近藤明広が同級1位のセルゲイ・リビネッツ(ロシア)と11月4日(日本時間5日)に米国ニューヨークのバークレイズ・センターで王座決定戦を行うと発表した。会見に臨んだ近藤は「下馬評は圧倒的に不利ですが勝つイメージはできている。モチベーション、コンディションともいいので番狂わせをKOでしたい」と意気込んだ。

 10月にWBA世界ミドル級王座に挑戦する村田諒太(帝拳)とは東洋大で同期。自身はプロ入りのため2年で退学。紆余(うよ)曲折の末、つかんだ大チャンスをものにするつもりだ。

 日東ジム時代の13年に一時引退を決意した。「決まっていた日本王座、東洋王座が次々流れて、厳しいのかと」とタイに渡ることを決意。「ずっといてタイ人になろうと思っていた」というほどだった。そこに救いの手を伸ばしたのが現在の一力ジムだった。日東ジムと交渉し、移籍を成立させ、タイから帰国してボクサー人生を出直した。

 「自分は強運の持ち主」と言う。日東時代の09年8月、日本ライト級王者の三垣龍次(M・T)に挑戦し、右ストレートで1回45秒でTKO勝ちした。「かませ犬として指名された試合だったと思うんですけど、開き直って1回TKOで勝った。それが歴代2位のスピード記録になった。運がいいんです」と振り返る。

 中学時代は野球に励み、135キロの速球を投げて地元・埼玉県加須市では注目される選手だった。ところが00年、畑山隆則が世界2階級制覇を成し遂げた試合を見て「野球よりボクシングだ!」と決意。ボクシング一色の人生となった。

 世界スーパーライト級王座を獲得すれば、日本ジム所属選手では藤猛(リキ)、浜田剛史(帝拳)、平仲明信(沖縄)に続き4人目の快挙。これまで日本選手の海外奪取は西城正三(協栄)、柴田国明(ヨネクラ)、大熊正二(新日本木村)、三原正(三迫)、平仲、高山勝成(フリー、※JBC非公認時)、亀田和毅(亀田)、木村翔(青木)の8人が達成している。「(相手は)思い切りよく打ち込んで来るけど、後半振りが雑になってスキがある。前半、絶対倒れないようしのいで、後半に勝負したい」と一発を狙っている。

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