具志堅氏 山中にエール V13金字塔目前「昭和の記録超えれば人生変わる」

 「ボクシング・WBC世界バンタム級タイトルマッチ」(8月15日、島津アリーナ京都)

 元WBA世界ライトフライ級王者で、世界戦13回連続防衛の日本記録を持つ具志堅用高氏(62)=本紙評論家=が31日、自身に並ぶ13回目の防衛戦に臨むWBC世界バンタム級王者・山中慎介(34)=帝拳=にエールを送った。「昭和の記録を超えれば人生が変わる」。2週間後に迫った一戦に向けて、熱い期待を述べた。

 具志堅氏がペドロ・フローレス(メキシコ)に判定勝ちして13度目の防衛を達成したのは1980年10月12日。それから37年、日本ボクシングの金字塔に山中が手を掛けようとしている。

 「今までの歴史を塗り替える。13回、抜いてほしいな、ボクシング界のために。本人は大変なプレッシャーだろうけど。過去の試合を見てきたらできると思う」

 2週間後、区切りの防衛戦に臨む王者に対し、温かな言葉でエールを連ねた。「14、15と行くんじゃないかな。昭和の記録を超えれば人生が変わる」。連続防衛の難しさを身を持って知ればこそ、寄せる期待も自然と大きくなる。

 「僕の時代とは違う。今、スマホがあるから目が悪くなるし、友達や後援者に引っ張り出される。大変」。取り巻く環境の変化を踏まえつつ、「僕は試合が決まればテレビ、本は見なかった。寝ているかシャドーか、鏡の前でガードの位置を確認するか。試合が決まれば2カ月誰にも会わない、ネオンも見ない。今はなかなかできないよね」とボクシングに全てを捧げ、節制を続けてきた山中の姿勢をたたえた。

 ただ一つ、注文を付けたことがある。「オレはハッキリ言ってきた。誰の記録を破る、と。山中君にも『具志堅の記録を破る』と言いなさい、と言ったんだ」。有言実行を貫いてきた具志堅氏は「彼は言わない、性格かな。山中はそういう性格で冷静な試合ができるんでしょうね」と最後にほほ笑んだ。

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