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【長谷川穂積の拳心論】勝負に勝ったがWBAの“特別採点”に負けた村田

 5回、アッサン・エンダム(右)に左フックを見舞う村田諒太
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 「ボクシング・WBA世界ミドル級王座決定戦」(20日、有明コロシアム)

 WBA世界ミドル級王座決定戦で、ロンドン五輪金メダリストで世界初挑戦の村田諒太(31)=帝拳=は、同級1位のアッサン・エンダム(フランス)に1-2の判定で敗れた。

  ◇  ◇

 【長谷川穂積の拳心論】

 勝負に勝ち、試合にも勝ったと思う。ただ、WBAの“特別採点ルール”に負けた。それが村田君の試合の印象だ。僕はテレビ観戦だったが、前に出る選手より、下がりながらでも手を出している方にポイントがついていた。

 これは、先月ベルトを獲った後輩の久保隼(WBA世界スーパーバンタム級王者)の世界戦も同じだった。11回TKO勝ちした久保だが、10回までの採点が1-2で負けていたのを後で見て驚いた。 極端に言えば、距離をとりながらシャドーをしていても勝つことがあるということだ。これは他3団体とは違う。僕自身も選手だったらどう戦えばいいかわからない。これがWBAだと考えるしかない。

 ベルトがあるかないかの違いはあるが、村田君は負けが1つついただけで評価は何一つ落ちない。最大の武器、ブロッキングに加えて、何度も出した右ストレートの破壊力はすごかった。これは持って生まれたものではなく、血のにじむような努力を積み重ねて手に入れたものだ。

 僕が練習を見た日も、右ストレートだけで何千発も打っていた。この世界戦へ向けては、何十万発も打ったことだろう。それほどこの右にかけていた。

 世界再挑戦のチャンスは必ずくる。その時は、この試合と同じコンディションで戦ってほしいと思う。(デイリースポーツ評論家、元世界3階級王者)

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