大森完敗…計量失格王者に完敗 強烈右フック浴び右アゴ骨折か
「ボクシング・WBO世界バンタム級タイトルマッチ」(23日、エディオンアリーナ大阪)
WBO世界バンタム級6位の大森将平(24)=ウォズ=の世界初挑戦はTKO負けに終わった。前日計量に失格し王座をはく奪された前王者マーロン・タパレス(25)=フィリピン=の猛攻に耐えきれなかった。同王座は空位となった。
レフェリーが試合を止めたのは11ラウンド開始わずか16秒だった。大森の夢が砕け散った。右の奥歯を折られ、右あご骨折の疑いで一言も残さず病院に直行した。
序盤は優勢だった。5回には左右のボディーで猛ラッシュをかけ追い込んだ。だが6回、タパレスの左アッパーをまともにもらい、右あごに異変をきたした。この影響で別人のように失速。7回が終了し、コーナーに戻ると口から血を吐き出した。
10回、強烈な左アッパーから右フックを浴びてダウンした。バキッ!という音がリングサイドまで届くほど強烈な一撃だった。何とか立ち上がったものの、この時すでに力尽きていた。
大森昌治会長は「初めはよかったけど、右あごをやられてから動けなくなった。(5回に)詰められればよかったけど、(タパレスが)あんなに元気とは思わんかった」と振り返った。
計量失格でベルトをはく奪されたタパレスとの体重差は前日の1・1キロから、試合前の計量では約4キロに広がっていた。大森会長は「チャンピオンの資格のない人間に勝たれてしまった。ちゃんとした試合をしたかった」と、悔しさを隠さなかった。