FMW・大仁田、“邪道後継者”田中将斗から爆破王の第1挑戦者に指名

 「超戦闘プロレスFMW」(5日、東京・新木場1stRING)

 “邪道”大仁田厚が、“後継者”として目する田中将斗から、爆破王選手権の第一挑戦者に指名された。還暦を迎える10月でリングに別れを告げる大仁田が、“ハードコアの後継者”として誰よりも期待を懸けているのが田中。旧FMW以降、両者はタッグを組むことが多く、対戦したことは数えるほどしかない。大仁田に残された時間は、あと10カ月しかないとあって、この日、“邪道伝承マッチ”が実現した。

 大仁田は保坂秀樹、リッキー・フジを従え、田中は黒田哲広、NOSAWA論外とのトリオで出陣。試合形式はストリートファイト有刺鉄線ボード6人タッグデスマッチで相まみえた。

 お互いを強く意識した大仁田と田中は、開始早々場外でやり合うなど、激しい攻防を繰り広げた。最後は保坂、リッキーの好アシストを得た大仁田が、論外をサンダーファイアーパワーボムで仕留めて勝ちどきを挙げた。

 試合後、マイクをつかんだ田中は「船木(誠勝)から爆破王のベルトを獲ったら、第一挑戦者に大仁田さんを指名します」とアピール。田中は29日の超花火・博多スターレーン大会で爆破王・船木に挑戦するが、ベルトを獲った暁には、師匠とのタイトル戦を熱望したのだ。

 思わぬ愛弟子からの投げかけに、大仁田も異存はない。控え室に戻った大仁田は「田中が爆破王になったら、次期挑戦者にオレを指名する?棚からぼた餅とは、このこと。プライドも何もあったもんじゃない。相手が弟子だろうと関係ない。爆破王のベルトを獲りに行きます」と意欲を見せた。“邪道伝承”のため、今後、大仁田はFMW、超花火のリングで、田中と激しい闘いを展開することになりそうだ。

 また、大会途中に「FMW対W★ING デンジャラス・トーク対決」として、大仁田と“ミスター・デンジャー”松永光弘がトークショーを行った。2人はFMW黎明期に行われた本邦初の有刺鉄線デスマッチや、松永がW★INGからFMWに移籍する際のエピソード、初期FMWでの思い出話などに花を咲かせた。

 トークショー終了後、大仁田が10月に予定している「さよなら大仁田」興行に、「1日限定で出てくれない?」と仰天オファー。それに対して、松永は苦笑していた。

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