「ボクシング・ＷＢＯ世界スーパーフライ級タイトルマッチ」（３０日、有明コロシアム）

　挑戦者の河野公平（ワタナベ）が２０日、都内で練習を公開した。シャドーとサンドバッグを打つだけだったが仕上がりは良さそう。会見では繰り返し「アッ！と驚かせてやります」と打倒・井上尚弥（大橋）をアピールした。

　怪物の強さは百も承知だ。「田口（良一）からはパンチがハンマーで殴られるみたいに強い、と聞かされている。最初からガンガン来ると思う。倒さないと勝てない」と打ち合いを覚悟している。

　怪物に勝ると自負するのが接戦を制した豊富な経験だ。「テーパリット（ゴーキャットジム）もデンカオセーン（カオウィチット）も体に染みこんでいるものが自然に出た。チャンスはある」と、井上尚が不慣れな接戦に持ち込むつもり。渡辺均会長も「アウトボクシングでも打ち合いでも河野の底力に期待している」と強気だ。

　今回はロードワークだけでなく午前中にジムでバイクをこいで下半身を強化した。勝てば世界王座奪取の国内男子最年長記録を更新する３６歳は「上体を低くして強いパンチにつなげたい」とＫＯシーンを思い描いている。