藤岡快挙!3階級アップで2階級制覇 

 「デイリー後援・WBA女子世界スーパーフライ級タイトルマッチ」(13日、後楽園ホール)

 挑戦者で同級2位の藤岡奈穗子(38)=竹原慎二&畑山隆則=が王者の山口直子(35)=白井・具志堅スポーツ=に3‐0で判定勝ちし、日本ボクシングコミッション(JBC)公認後は女子選手で初の2階級制覇を達成した。また、38歳3カ月での世界王座奪取は男女を通じて日本人最年長記録。山口は3度目の防衛に失敗した。

 階級の壁をスピードと勇気で乗り越えた。3階級アップでの2階級制覇に挑んだ藤岡が、序盤から的確な左ブローと鮮やかな連打で王者を圧倒。パーフェクトな判定勝ちで、WBC女子世界ミニフライ級に次ぐ2本目のベルト奪取に成功した。

 突き刺さるジャブ、機先を制すオーバーハンド気味のフック。さまざまな軌道を描く藤岡の左を浴びて、2回から山口の右目が早くも腫れ始めた。ハイライトは3回だ。50秒過ぎ、左を起点に連打でたたみかけると、コーナーに詰まった山口が腰から崩れ落ちて痛烈なダウン。王者のプライドでKO負けだけは回避した。

 藤岡もポイントで逃げ切る戦いはしない。中盤に左の鼓膜が破れたが、「ダウンを取って勝てると思ったけど、そこから先が長かった。集中を切らさないようにした」と試合終了まで果敢に打ち合いに応じた。

 試合会場には母・友子さん(61)の姿があった。夏に体調を崩して入院したが、回復して応援に駆け付けられた。「ハラハラさせる試合だけはしたくなかった」と新王者にようやく笑みがこぼれた。

 次回は暫定王者ダニエラ・ベルムデス(アルゼンチン)との対戦が義務づけられている。来年2~3月ごろに敵地で統一戦を行う予定だ。「年齢的な衰えは感じていない」とタフな藤岡は、さらなる高みを目指す。

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