【にしたん社長の人生相談 西村誠司氏のお悩み相談】酒席を断るときに気をつけたいこと
にしたんクリニックなどを展開するエクスコムグローバル株式会社の西村誠司社長があなたの悩みに答えます。
【相談】 会社の先輩から飲み会に誘われたのですが、その日は疲れがひどかったためお断りしました。先輩は表向きには「また今度でいいよ」と言ってくれたのですが、どこか不満そうな様子も感じられました。こちらとしては無理をしたくなかっただけなのですが、配慮が足りなかったのではと後から心配になっています。その後、職場での会話もどこかぎこちなく、このまま関係に影響しないか不安です。先輩は50代後半でいわゆる「偉いさん」の部類です。私は40代後半です。西村さんは20代の社員を誘ったりするのですかね。酒席を嫌がる若い子が増えてきました。
【回答】 ご相談ありがとうございます。状況を拝見してまずお伝えしたいのは、「その日の体調や心の余裕を優先して断ったこと自体はまったく間違っていない」ということです。人間は仕事のためだけに生きているわけではなく、疲れた日は無理をしないという判断は、ごく自然で健全なものです。それでも後から不安になってしまうのは、あなたが周囲との関係を大切にしている証拠でもあります。
とはいえ、相手が50代後半の“偉い立場”の先輩であれば、誘いを断られたことに、理屈では理解していても感情として少し引っかかった可能性はあります。特にその年代の多くは「飲みの場=コミュニケーションの延長」という価値観が根強いので、断られると「距離を取られたのかな」と受け止める人も少なくありません。
ただ、ここで大事なのは、あなたがどう受け止められたかではなく「どう関係を整えていくか」です。気まずさを放置しないためにも、次の一言が効果的です。
「先日はお誘いありがとうございました。あの日は本当に疲れが出てしまって…。またぜひご一緒させてください。」
この“ひとことの礼と前向きさ”は、驚くほど効きます。人は断られた理由よりも、その後に示される態度で安心するからです。「行けなかったこと」よりも、「行く意思はある」というメッセージを伝えることが関係修復の核心になります。
では私自身はどうかというと、20代の社員を頻繁に飲みに誘うかと言えば、答えは“ほとんど誘わない”です。理由は二つあります。ひとつ目は、人間関係の構築方法が時代とともに変わったから。若い世代の多くは「飲み会での距離の詰め方」に価値を感じていません。だから私は、誘うとしても相手の性格やタイミングを慎重に見ます。ふたつ目は、飲み会よりも“働く環境そのもの”で信頼関係をつくる方が、今の時代には合っていると感じているからです。
ただし、今回のあなたのケースのように、年代が上の先輩は“場を共有することこそ関係の潤滑油”だと考えている方が多いのも事実です。そこに価値観のギャップが生じているだけで、あなたに非があるわけではありません。だからこそ、軽いフォローだけで充分に関係は戻ります。
大切なのは、自分を削ってまで合わせることではなく、「誠実さを示す一言」を積み重ねることです。無理をしないあなたの判断は正しかった。その上で、少しだけ歩み寄る姿勢を見せれば、先輩も必ず理解してくれるはずです。
安心してください。関係は崩れません。むしろ今回の丁寧な対応が、長い目で見れば信頼につながります。応援しています。
◇西村誠司(にしむら・せいじ) 1970年生まれ、愛知県出身。「イモトのWiFi」「にしたんクリニック」などを展開するエクスコムグローバル株式会社代表取締役社長。名古屋市立大学を卒業後、外資系コンサルティング会社に入社。2年で退職して25歳で起業、現在年商333億円に成長。TikTokフォロワー数7万6000人。



