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【松本浩彦医師】発がんの予防には緑茶をたくさん飲むこと

緑茶にはすばらしい効果があるようです=Nishihama/stock.adobe.com
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 私の学位論文のテーマは「緑茶で発がんを予防する」というもので、私は緑茶の研究で博士号を戴きました。緑茶に含まれるエピガロカテキン・ガレートという物質を毎日半数のマウスに飲ませ、残り半分には水道水を飲ませる。で、発がん剤を週に一回皮下注射して、半年間飼い続ける。最後にどのくらいのマウスにがんができているか調べる。

 簡単に言うとこれだけのことなんですが、私たちの研究グループが行った数々の動物実験でも、世界中の研究機関が共同して何百万人という人を追跡調査した結果もほとんど同じ「一日十杯の緑茶を飲む人は、そうでない人に比べてがんに罹患する率は3分の1」でした。

 喫煙・飲酒や食習慣など、統計学的補正が必要とはいうものの、ざっくりと、緑茶をたくさん飲めば、がんに罹るリスクが3分の1になる、ということです。この一連の研究の発端は、静岡のある集落に虫歯の人が1人もいない、ということを聞いた学者先生がその理由を調べに行くと、その集落の人は歯磨きの後に緑茶で口をゆすいでいたという事から始まります。

 そこから緑茶の抗菌作用、果ては抗がん作用まで解明されてきたのです。でもお寿司屋さんに行くと、最後に濃い緑茶が出ますね。実はあれも魚を生食した後の食中毒予防として、経験的に行われてきた風習なんですね。

 最近では抗がん剤と緑茶を併用することで誘導されるがん抑制遺伝子が見つかったり、原子間力顕微鏡という機器で観察して、緑茶成分ががん細胞を硬く変化させて転移を予防しているなど、新しい研究成果が続々と発表されていますが、難しいことは言いません。毎日緑茶をたっぷり飲んで、がんにかからない元気な身体を手に入れましょう。

 ◆筆者プロフィール 松本浩彦(まつもと・ひろひこ)芦屋市・松本クリニック院長。内科・外科をはじめ「ホーム・ドクター」家庭の総合医を実践している。同志社大学客員教授、日本臍帯プラセンタ学会会長。

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