【櫻井直樹医師】陥入爪の治療はさまざま…手術でも日帰りは可能

 【Q】足の親指の爪を深爪してから腫れてきて痛みがあります。巻き爪と診断されて1か月以上抗菌剤の内服薬と外用薬を処方されましたがよくならず、どんどん腫れて肉が盛り上がってきました。(40代、男性)

 【A】お困りの病態は陥入爪です。まず、巻き爪と陥入爪、この2疾患がよく混同されているので、それを整理しましょう。巻き爪とは、爪が巻いて変形している状態であり、痛みの有無は問いません。一方、陥入爪とは、深爪や外傷を契機に爪棘(とげ状に残存した爪)ができて皮膚に刺さって痛みを伴う状態です。 つまり、陥入爪においては、爪棘が刺さっている状態をいかにして改善するか、ということが治療の主目的となります。こう考えますと、抗菌剤をいくら多用したところで、病態は改善していないことは明白です。それでは、治療はどのようにして行うのか。

 一般的には、軽症であれば、コットンパッキング法(コットンや抗菌剤ガーゼを爪の下に挿入して爪を浮かす方法)、テーピング法(テーピングにより爪の刺さりを浮かせて解除する方法)、中等症であれば、ワイヤー法(ワイヤーにより爪を矯正する方法・保険適応外)、ガター法(爪棘の部分にチューブを挿入し、刺さりを解除する方法)、重症であれば手術(主としてフェノール法)となります。ただし、医師によって治療の選択肢・優先順位が変わることもあります。

 今回のケースでは1カ月以上続く炎症性の肉芽を伴うケースですから重症と考えますので、手術の適応となります。手術とはいっても、ブロック麻酔(足趾の付け根に局所麻酔を注射)後、爪棘を除去し、その部位の爪母(爪を作る組織)をフェノールという薬品で破壊するだけであり、実際の手術操作時間は10分未満で日帰り手術で行えます。

 実際、私は外来中に当日初診で来られた陥入爪の患者さんのフェノール法をその場で行っております。まずは爪疾患治療に積極的な医療機関に受診をおすすめいたします。

 ◆櫻井直樹(さくらい・なおき)02年、東大医学部卒。東大付属病院、関連病院に勤務後、美容外科クリニック勤務を経て千葉県松戸市にシャルムクリニック開設、他院皮膚科顧問も歴任。皮膚科専門医、レーザー専門医。

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