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10連休も病院で仕事 改元、インフルエンザ、凄惨な事件…ある町医者が思ったこと

 GWでだれもいない病院の待合室。谷光院長は一人物思いにふける
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 「町医者の独り言=47=」

 2年前の自分のコラムを読んであまり変化のない日常生活に苦笑いしております。10連休真っただ中になりますが、2年前と同じように病院で雑用をしています。誰もいない院長室でひとり静かに机に向かい、幸せなひと時です。

 最近は、凄惨な事件、事故が多く、このような普通の生活がいかにありがたいかが身にしみます。事件や事故によって愛する家族や友人が突然いなくなる悲しみは想像を絶します。それまで普通だと思われていた生活が一変するのです。私が同じ目に遭えば、どのようになるか全く想像ができません。おそらく、日常業務はしばらくできないほど強いダメージを受けると思います。

 そのような中、勇猛果敢に事件の悲惨さを世の中に訴えて、同じことが起きないように世間に警鐘を続けておられる被害者やご家族の方は、本当の強さをお持ちなのだと思います。 

 話は変わりますが、最近季節外れのインフルエンザが流行しております。当院だけでも先週5人の患者さんがインフルエンザでした。5人中4人がB型でしたが、B型インフルエンザに罹患した20代の女性が非常に重症で心配しました。

 以前にインフルエンザでお孫さんをなくされた初老の男性のことが頭に過ぎりました。翌日に電話をすると元気になっておられたので安心した次第です。B型インフルエンザは一般的に症状が軽く、消化器症状が出現することも多いのですが、この患者さんは呼吸器症状が一切なく、消化器症状と高熱のみの症状で、治癒し始めたときから軽度の上気道炎の症状が出現してきました。

 10連休で多くの病院が稼働していない中、インフルエンザの流行があれば、ちょっとした混乱状態が起きます。以前にも年末、年始にインフルエンザが大流行し、休日診療所の診察体制を通常の倍の人数で対応した記憶があります。今年の10連休は、春とは言えインフルエンザの患者さんが見受けられるので少し心配です。

 「令和元年」になりました。少し前にテレビで伊勢神宮でのお参りの仕方が放送されていました。そこで言われていたことで、心に残ったのが「感謝」です。お参りしたときには、お願いをするのではなく、日頃の感謝の言葉を伝えるのだという事でした。目まぐるしく移り行くこの世の中で平穏無事に暮らすことができていることに感謝し、明日からの仕事の励みにしなければと思いました。

 ◆筆者プロフィール 谷光利昭(たにみつ・としあき)たにみつ内科院長。93年大阪医科大卒、外科医として三井記念病院、栃木県立がんセンターなどで勤務。06年に兵庫県伊丹市で「たにみつ内科」を開院。地域のホームドクターとして奮闘中。

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