コロナが大きく変えた全日本卓球 雄叫び、汗…見慣れぬシーン続出も熱い戦い

全日本選手権の6回戦、御内健太郎からポイントを奪い、雄たけびを上げる張本智和。この後審判から注意を受けた=15日、丸善インテックアリーナ大阪(撮影・高部洋祐)
6回戦で御内健太郎を破った張本智和だが、試合後審判に向かって頭を下げた=15日、丸善インテックアリーナ大阪(撮影・高部洋祐)
女子シングルス決勝の試合中、テーブル上に落ちた汗の拭き取りを審判に要求する伊藤美誠=17日、丸善インテックアリーナ大阪(撮影・高部洋祐)
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 17日に一週間に渡る熱戦を終え幕を閉じた全日本卓球選手権。取材したカメラマンにとっては、コロナ禍による「違和感ある光景」が続いた頂上決戦だった。

 スタンドは無観客、試合の合間には会場の換気が行われた。ダブルスは行われず、シングルスでも6回戦までエンドの交代はされなかった。また飛沫感染防止の観点から、選手がポイント奪取後の雄たけびを注意される一幕も多く見られた。男子の優勝候補だった張本智和もその一人。6回戦で“声出し”に対し幾度も指導を受け、翌日の準々決勝であえなく敗退した。

 終始テーブル上に落ちた汗を気にしていたのは、女子優勝候補の伊藤美誠。自ら拭き取ることが許されず、試合中に何度も審判に掃除を依頼。集中力を欠き、苛立つ場面が見られた。

 卓球はメンタルが大きな要素を占めるスポーツ。コロナはその従来のスタイルをも大きく変えてしまった。男子は、試合中も喜怒哀楽をあまり出さなかった及川瑞基が、女子は、数多くの舞台で経験を積んだ百戦錬磨の石川佳純がそれぞれ優勝したことも、偶然ではなかったのかもしれない。

(デイリースポーツ・高部洋祐)

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