ロッテ・佐々木朗希、速球だけではない高度な投球術 カメラマンが捉えたその瞬間
金太郎あめだ。ストレートも変化球も同じフォーム、同じ顔…。ロッテ・ドラフト1位の佐々木朗希投手(18)だ。
27日、ZOZOマリンスタジアムでプロ2度目のフリー打撃に登板した。計40球。ストレートを中心に、解禁となった変化球のフォークとスライダーを、安田と山口を相手に投げ込んだ。
ストレートの最速は156キロで前回の登板ほどの球速はなかったが、ネット裏からレンズを向けていて感心させられたのは、ストレートと変化球のフォームがほとんど変わらないということだ。
写真で見比べると、よく分かる。写真右がフォーク、左がストレートのリリースシーンだが、フォームも顔も、ほとんど変わらない。150キロ台の速球を投げる投手は、もっとフォームに力感があり、顔も傾きゆがんでいる。逆に変化球は腕の振りがゆるんだり、角度が違っていたり、顔もストレートほどのゆがみがなかったりする。身長190センチのしなやかな体から軽々と150キロ台のストレートを投げられるからこそできる“投球術”であろう。
対戦した安田と山口は、球種を伝えられていても、なかなか快音を響かすことができず安打性は3本だった。
実戦で“金太郎あめ”のように同じフォームからさまざま球種を投げられたら、さらに打ちづらくなる。令和の怪物と騒がれた高校時代から、ストレートの球速が注目されがちだったが、プロの打者を相手に投げることによって顕在化する非凡さもある。
1軍の公式戦マウンドで各チームの強打者と対戦する日が、待ち遠しい。(デイリースポーツ・開出牧)