球宴初打席で代打本塁打を放ったロッテ・西川史礁 ファンへの思いを感じさせるフルスイングだ!
思いの詰まったフルスイングだ。球宴初打席で代打本塁打を放ったロッテ・西川史礁外野手(23)だ。
28日のオールスター第1戦(東京ドーム)の8回無死一塁で代打で初出場。初球だった。中日・松山晋也の153キロの直球をフルスイング。大歓声が響き渡るドームの左中間スタンド中段へ、豪快な2ランをかっとばした。
レフトスタンドに陣取るロッテファンの歓声に応えるかのように、人さし指を高々と突き上げた。三塁を回ると輝くような笑顔を浮かべ、ホームで生還したソフトバンク・柳田悠岐とタッチを交わし、ベンチではソフトバンク・小久保裕紀監督をはじめ、そうそうたる選手に迎えられた。ロッテの背番号6がオールスターならではの華やかな舞台で躍動した。
守備中にフェンスに激突して両膝を打撲した、20日のソフトバンク戦以来の出場だった。ファン投票による初の球宴出場だけに、なんとしても出場してファンの期待に応えたかった。また心配するファンを安心させるような姿を見せたかった。代打を告げられた時の大歓声でさらにその思いは強まったにちがいない。
初めての球宴とは思えない勇姿だ。打席でバットを構える姿は、シーズン中と変わらず堂々としていた。7日の日本ハム戦(ZOZOマリンスタジアム)でプロ初のグラウンドスラムを放ち、ファン投票でのオールスター選出決定を自ら祝う劇的な一発を放っている。ファインダー越しに既視感のあるフルスイングを連写した瞬間に、いったと思った。ボールを捕らえてからのバットの軌道が、まるでプロゴルファーのドライビングのようだ。単にボールをたたくのではなく、バットに球を乗せて前へ長く押し出す、分厚いインパクト。下半身のリードと粘りがなければできない。両膝の打撲の影響は感じられなかったが、ファンの期待に応えたいという、思いの強さを感じるフルスイングだった。
代打で初打席本塁打は19年ぶり史上6人目の快挙だという。敢闘賞を受賞し、賞金100万円もゲット。表彰式でMVPの日本ハム・万波中正や敢闘賞とマイナビドリーム賞をダブル受賞した阪神・佐藤輝明らとともにお立ち台に並ぶ姿が、まぶしかった。(デイリースポーツ・開出牧)
