【野球】各球団が導入する「コーディネーター」の仕事って?ロッテ・建山1軍投手コーディネーターに聞いてみた コーチとの明確な違い
近年、各球団で取り入れられている「コーディネーター」という役職。実際何をされているの?とよく分からない人も多いのでは。ロッテでは今季から投手コーディネーターを2人に増員。昨季1軍投手コーチを務めていた建山義紀氏(50)は、1軍投手コーディネーターに配置転換された。昨季のチーム防御率は12球団ワーストの3・60。投手陣再建へ、新たな立場で尽力する建山さんに聞いてみた。コーディネーターの仕事とは?
記者歴三十数年のベテラン記者といえども、知らないことはたくさんある。最近あちこちの球団で聞く「コーディネーター」って何?。恥を忍んで建山さんにゼロからぶつけてみた。
「何から言ったらいいのか。難しいんですよ。どこまで言っていいのかっていうのもありますし…」。少し考えて、建山さんは教えてくれた。
ロッテでは2022年からコーディネーター制度を導入。初代投手コーディネーターには後に監督を務める吉井理人氏が就いた。メジャーではコーディネーターの存在はポピュラー。遅れて日本では、ここ数年から各球団で導入が始まっている。
「技術的な指導よりも例えば先発ローテーションだったり、抽象的な表現になるんですけど、1年間うまく回るような投手陣の計画を立てる立場ですね」
まずはざっくりとした説明をいただいた。かつて監督や投手コーチが決めてきた、先発ローテーションを含めた投手陣の運用。そこを管理する立場になるのか。
「監督もコーチも、もちろん各ピッチャーの状況を把握しているんですけど、より詳細なところを僕が把握して『状態がいいピッチャーがいるので、1軍に上げた方がいい』とか、『こういうピッチャーの方が1軍では必要だと思うので、こうしたらどうか』などを提案する立場ではあります」
では、コーチとの明確な違いは。
「技術コーチは編成をほぼしなくて、コーディネーターの仕事かなと思っています。試合が始まってしまえばゲームは生き物。外から見ている人間がどうこう言うのは、的外れぐらいに思っている。だから現場で感じたものをやってもらいたい。相手打線の状況を調べて、そのバッターに対してこういうピッチャーが有効という事前情報は入れるようにはしています」
投手コーディネーターが編成面、ローテーションの考案などを行い、現場での技術指導や試合中の継投策は監督、投手コーチが担うという具合に役割分担して運営していく。試合が始まる前に、コーディネーターの役割は一段落する。では試合中には何をするのか。
「試合は同じ時間帯に行われるので、iPadを使いながら、リアルタイムで他チームを研究してたりしています。しっかり相手チームの状況を把握してないと、いろんな提案はできないので」
有益な情報を現場に提供するために、試合中は複数の映像から他球団の情報も欠かさずチェックするのが日課。編成から情報分析まで、想像以上に大変な仕事だ。
「監督からもいろいろ意見を聞かれますし、その時に的を射た発言をしないといけないので。プレッシャーもあるけど、逆にやりがいはすごく感じています。ピッチャーがうまく回るように、そこについてはすごく託されている感じはするので、しっかりやっていきたい」
今季ここまでのチーム防御率3・52はリーグ4位だが、救援陣の防御率2・55はリーグトップ。成果は少しずつ数字に表れている。(デイリースポーツ・鈴木創太)
