【野球】近本の骨折離脱で阪神のリーグ連覇は厳しくなったのか「得点力が落ちるかもしれないけど」リードオフマン不在期間の戦い方をOBが指摘

 「阪神1-0広島」(26日、甲子園球場)

 佐藤輝明内野手の豪快弾で首位に返り咲いた藤川阪神だが、手放しで喜んでばかりいられない出来事が起こった。

 八回2死。広島の左腕・高の151キロ直球が内角高めに抜け、スイング体勢に入っていた近本光司外野手の左手首に直撃。激しい痛みに襲われた近本は打席内に倒れ込み、しばらく動けなかった。一塁側ベンチからコーチ、トレーナーが駆け寄る。起き上がり、右手でヘルメットを触るしぐさを見せながらベンチに下がったが、再びグラウンドに戻ってくることはなかった。

 数時間後、衝撃の一報が球団から発表された。「左手首の骨折」。全治期間は発表されなかったが、一般的に手首の骨折の全治には2~3カ月を要するとされており、前半戦での復帰はほぼ絶望的だと予想される。

 2023年7月2日の巨人戦で死球を受けて肋骨を骨折した際には、同4日の出場選手登録抹消から、わずか18日後の同22日に再登録されるという驚異的な回復を見せ、岡田彰布監督を胴上げする活躍を見せた。

 近本不在となった11試合。代役1番は森下翔太外野手が8試合、島田海吏外野手が2試合、中野拓夢内野手も1試合務めた。中堅には森下が5試合、島田が4試合、小野寺暖外野手が2試合入った。11試合の中で3連勝もあれば3連敗もあった。5勝6敗と負け越しはしたが、首位の座は守った。

 前回よりも離脱期間が長いことが予想される今回のアクシデント。阪神は今後、どのように戦っていけばよいのだろうか。

 阪神OBの中田良弘氏は開口一番、「痛い。痛すぎる。近本の代わりはどこにもいないからね」と語り、続けて「センターには福島を入れて、打順としては中野を1番に上げて、福島を2番に入れる。この形がいいんじゃないかと思う」と持論を述べた。

 2番・中野を変えず、1番に福島を入れるパターンについては「やっぱり中野と福島では出塁率が違う。相手からしても、1番に中野の方が嫌だと思う」と指摘。続けて「昨日(4月26日)の広島戦を見てても、福島の足を相手は警戒してたし、福島はファウルで粘るなど打撃に粘りがあるから、中野が出塁した時に判を押したように送りバントじゃなくて、エンドランなど足を絡めた攻撃ができるんじゃないか」と、「1番・中野、2番・福島」案を推奨した。

 昨年53試合に登板して1勝0敗9セーブ36ホールド、防御率0・17と大車輪の活躍を見せた石井大智投手に続く主力の離脱となったが、球団史上初のリーグ連覇は厳しくなるのだろうか。中田氏は否定する。

 「近本の代わりはいないし、離脱期間が長くなることが想定される中で厳しい戦いを強いられることは間違いないんだけど、連覇に向けて黄色信号とまではいかないと思う。だって阪神はまずピッチャーがいいから。得点力が落ちるかもしれないけど、点を与えない野球ができる。それに、藤川監督は去年でも勝ちながら育てるという野球をしてきた実績がある。確かに痛いは痛いんだけど、優勝に一番近い位置にいることは間違いない。近本が戻ってくるまでどこまで踏ん張れるかじゃないかな」と解説した。

 不測の事態に備えたマネジメントが試される数カ月。決して楽観視できる状況ではないが、こんな事態をも見越していただろう藤川監督の包丁さばき、そしてナインのプレーに注目したい。(デイリースポーツ・鈴木健一)

編集者のオススメ記事

インサイド最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス