【野球】ヤクルト・ドラ1松下と青木GM補佐との不思議な縁とは 09年のWBC侍ジャパンに憧れ
今秋のドラフト会議でヤクルトからドラフト1位で指名された松下歩叶内野手(22)=法大=は、強打と勝負強さを売りとする無限の将来性を秘めたスラッガーだ。そんな若武者と球団レジェンドの青木宣親GM特別補佐(43)との不思議な縁に迫る。
期待の大型三塁手が新生・池山ヤクルトに加わる。ドラフト1位・松下。今年の日米大学野球選手権で日本代表の主将を務め、MVPを獲得した強打者だ。
まるで運命の糸に導かれたかのようだ。松下が野球を始めたきっかけとなったのが、侍ジャパンが世界一連覇を果たした09年のWBC。少年時代の松下は「かっこいいなって思って、野球をやりたいと親に伝えた」と明かす。その年の日本代表は青木宣親が主力として活躍した。その青木はヤクルトのGM特別補佐として、松下の指名に関わった。
10月24日に川崎市内の法大施設で青木GM特別補佐から指名あいさつを受けた松下の目は輝いていた。「言葉になかなかできないですけど。うれしい」と大感激。言葉も交わし「『これからスワローズの中心としてやっていってほしい』と言っていただいた。その言葉の期待に応えられるようにと思っています」と固い決意を示した。
青木GM特別補佐は松下について「ゆくゆくはチームを引っ張ってくれる選手になってほしい」。ヤクルトでは「4番・三塁」を担ってきた主砲・村上が今オフ、ポスティングシステムを使ってメジャーに移籍する。三塁を含めた内野手として期待しているが「村上の穴とか言うとね、すごく本人がプレッシャーもかかっちゃうだろうけど、村上は村上だから。松下なりの村上にないものは必ずあると思う。自分らしくやってくれることが一番だと思います」と温かい言葉でエールを送った。
池山新監督も現役時代は、同じ強打の内野手でブンブン丸の異名を取った。「同じ右打者としてホームランを打ったり、長く活躍されていた方。そういった監督の下で、できるのは楽しみです。池山監督の記録を超せるようなバッターになりたいと思います」と松下。偉大なレジェンドの背中を追いながら、ニューホープがプロの舞台に挑む。(デイリースポーツ・伊藤玄門)





