【野球】運命の最終戦 有利なのはどっち?リーグ覇者のソフトバンクか、3連勝で逆王手の日本ハムか 評論家が分析

 「CSパ・ファイナルS・第5戦、ソフトバンク1-7日本ハム」(19日、みずほペイペイドーム)

 リーグ王者のソフトバンクが初戦でサヨナラ勝ちするなど2連勝で一気に王手をかけたが、4連勝しか生き残る道がなくなった2位・日本ハムが土俵際から怒とうの3連勝。アドバンテージを含めた通算成績は3勝3敗となり、日本シリーズ進出球団は最終第6戦の結果次第となった。ソフトバンクは勝つか引き分け、日本ハムは勝つしかない戦い。有利なのはどちらか。

 阪神OBの中田良弘氏は「去年の日本シリーズを思い出したね。あの時もソフトバンクの2連勝から始まって、そこからDeNAが4連勝して日本一になったよね。それと同じにおいを感じるんだよな」と語った。

 続けて「勢いなら日本ハム。特にレイエスが完全に乗ってる。相手のモイネロはなかなか打ち崩せない難敵だから、いかにレイエスの前にチャンスを作れるかが鍵になってくるんじゃないかな」と、連敗で王手をかけられた状況から3連勝で逆王手をかけた日本ハムが有利なのではと解説した。

 一方、連勝から一転、3連敗となったソフトバンクについては「攻撃陣はバッターが大振りになっていたり、今までは手を出さなかったような低めのボール球の変化球に手を出したりとか。もっとシーズン中はコンパクトなスイングをするバッターが多かったんだけどね」とし、投手陣は「なんか受け身になっているような印象を受ける。3戦目以降は日本ハム打線が活発になってきてて慎重になるのは分かるんだけど、ストライクゾーンの端っこ、際どいところばかりで勝負しようとしている。ストライクゾーンを大きく使う、シーズン中と同様にどっしり構えることが今の状況では必要なんじゃないかな」とした。

 ソフトバンクの小久保監督は「今日の試合展開どうこうより、明日、パ・リーグの最後の試合。今年戦って一騎打ちだったチームとやって、勝てば日本シリーズ、負ければ今シーズン終了。分かりやすい。やるだけです」と試合内容を振り返ることなく、運命の最終決戦に素早く気持ちも視線も切り替えた。

 一方の日本ハム・新庄監督は「ワンモア(あと1勝)、ワンモア、ワンモア、ワンモア」とうれしそうに報道陣の前を通り過ぎ、人さし指を立ててあと1勝だと示した。

 新庄監督はファイナルS初勝利を挙げた17日の第3戦後は「つり名人と4番の顔。あとは選手に聞いてあげて!」と広報を通じてコメントし、8回無失点の伊藤、2安打4打点の郡司と投打のヒーローを称賛。前日の第4戦後も「今日も明日も選手に聞いてちょうだい!!」と広報を通じてコメントし、報道陣には「したっ!」とひと言発しただけで、この日も同じスタイルを貫いた。

 両監督は1971年度生まれの同学年。これまでも試合前のメンバー表交換でハグやハイタッチをしたり、ソフトバンクが優勝を飾った後には、新庄監督が小久保監督に黄色い大きな花束をプレゼントするなど、パ・リーグを盛り上げてきた。

 運命の最終決戦。中田氏は「モイネロに達とお互いに先発投手がいいから、1、2点の勝負になりそう。先制点を取った方が有利に試合を進められるだろうね」と語った。新庄監督は2連敗した後、「明日から4つ勝ったらね、またドラマ起こるんで」と不敵に笑った。日本シリーズに駒を進めるのはどっちだ。(デイリースポーツ・鈴木健一)

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