【野球】なぜ阪神・岡田監督は日本一打線を解体したのか 連覇を目指す指揮官の狙い、思惑に評論家が迫る

 「中日1-2阪神」(14日、バンテリンドーム)

 開幕から15試合目。引き分けを挟んで今季初の3連敗中で、5勝8敗1分けと、なかなか浮上のきっかけをつかめない打線に対する無言のゲキだったのだろうか。阪神・岡田監督が14日の中日戦で、昨年は全試合で4番を任せた大山を5番とするなど、大幅に打線を組み替えた。

 (13日→14日)

 1番 近本→木浪

 2番 中野→梅野

 3番 森下→近本

 4番 大山→佐藤輝

 5番 佐藤輝→大山

 6番 ノイジー→前川

 7番 坂本→森下

 8番 木浪→中野

 13日の同戦から全ての打順でメンバーを入れ替えた。昨年まで中日で1軍バッテリーコーチを務め、デイリースポーツ評論家時代には岡田監督と幾度となく野球談議に花を咲かせた西山秀二氏が、指揮官の狙い、思惑に迫った。

 西山氏は「開幕からずっと阪神を見ている中で、岡田監督はよく我慢をされているなと思っていました。ただ、今日思い切ってオーダーを組み替えたということは、このまま状態が上がってくるのを待っているだけではダメなんだと決断したんだと思います」と岡田監督の胸中に迫った。

 開幕からこの日でちょうど対戦が一回りする。西山氏は「中日にカード勝ち越しを許して借金が4になってしまうと、チームがズルズル沈んでいくだけでなく、好調をキープしている中日をさらに走らせてしまうことにもつながりますから、オーダーに動きを与えることで何かしらのキッカケをつかませたかったという狙いもあったのかと思いますね」と続けた。

 就任2年目にして大山を初めて4番から外したことについては「開幕前から体調が万全でないことは岡田監督が一番分かっていたことでしょうし、ヤクルトの高津監督が村上を4番から2番に変更したように、阪神打線の4番を背負うという重荷をちょっと解いてあげたかったのかなと感じますね」と語った。

 二回に1点を先制されたが、直後の三回2死二塁から、1番・木浪が四球でつないで、2番・梅野が同点の中前適時打。七回には2死二塁から、8番・中野が決勝の右前適時打を放ち、連敗を止めた。岡田監督の打順変更は奏功したように思われるが、西山氏は開幕カードで1勝2敗と負け越した6連勝中の巨人を本拠地・甲子園に迎える16日からの3連戦でも、打線は組み替わると予想している。

 「開幕からちょうど20試合になる辺りのあと5試合ぐらいは、いろいろ打線を組み替えてくるんじゃないですか。やっぱり阪神のキーマンは大山であり、佐藤輝であったりするわけなので、彼らが変わるきっかけをつかませるためには、今日勝ったからといって、じゃあこの並びでOKかといえば、そうではないんですよ。現に大山はひとつフォアボールを選びましたけど3打数無安打。佐藤輝も4打数無安打だったわけですし。打線は固定して戦いたいというのが理想ではあると思いますが、去年優勝したからといって、去年の打順がゴールではないですし、連覇のためには手を尽くす必要もあるので。もうしばらくは打順が入れ替わってくると見ています」と結んだ。

 選手時代、第一次政権時に連覇を成し遂げる難しさを知るからこそ、18年ぶりのリーグ優勝と38年ぶりの日本一を成し遂げた打線の“解体”を岡田監督は決断した。大英断は白星を呼び込んだ。それでも、まだまだ手放しで戦況を見つめられるほど、状態が上がっているわけではない。知恵を絞り、工夫を加え、最善策を探っていくと西山氏はにらんでいる。(デイリースポーツ・鈴木健一)

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