【野球】イチロー氏が女子高生に伝えたこと「答えにたどり着くには、まず続けて」
米大リーグ・マリナーズなどで活躍したイチロー氏(49)=現マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター=が率いる「KOBE CHIBEN」が3日、東京ドームで高校野球女子選抜と対戦し、7-1で「KOBE CHIBEN」が勝利した。だが、高校野球女子選抜も負けず劣らずの奮闘。福知山成美・森崎杏内野手(3年)が初回1死一塁、右中間を破る先制の適時三塁打を放つなど、大きな盛り上がりを見せた。
試合後には、イチロー氏が「女子野球強化プログラム」を開催。高校野球女子代表に対し、三塁側ベンチで約55分間の講義を行った。イチロー氏が芝の上に直接座り込み、講義はスタート。女子選手からの質問に、ひとつひとつ丁寧に答えていった。
選手からは「打席で苦手なピッチャーと対戦の仕方」、「100%の力を出す方法」、「プレッシャーに打ち勝つには」など、さまざまな質問が上がる。そんな中で、イチロー氏が強く伝えたことは「継続」の大切さだった。
「自分が信じ続ける答えにたどり着くには、まず続けてみる。それが大切。頑張らないとそれはできない」。イチロー氏が語る“イチローイズム”に、女子選手は皆、くぎ付けになりうなずいた。さらに、「すごいのかどうかは分からないけど、信じたことを続けられる。退屈にならない。それが一つのとりえ」と、自身が継続できる理由についても述べた。
授かった貴重な教えの数々。ただ、女子高生達が学んだのは“声”からだけではない。“行動”からも大切な気づきがあった。初回に適時打を放った森崎は「イチローさんのまねをして、自分の足でリズムを取った」。イチロー氏の試合前のフリー打撃を見学し、「トップを作るために、体を揺らしていた」ことを即実践。結果を出した。
森崎は「全力で勝負してくださったので、一球一球が重い。ボールに重みを感じた。継続する大切さという部分が特に心に響いた」。対戦できたのはたった1試合。それでもレジェンドの金言は、選手たちの原動力になり続ける。(デイリースポーツ・南 香穂)




