【野球】ロッテ・井口監督が石川を開幕投手に指名した理由は?

ロッテ・石川
ロッテ・佐々木朗
2枚

 ロッテの開幕投手が1日のオリックス戦終了後に、井口監督から発表された。公表されるまでは2月中の実戦で163キロを投げた佐々木朗希という予想の声を多数の人たちから聞かれたが、答えは石川だった。予想に反してという見方をされる向きもあるが、開幕投手石川の選択肢は何ら驚くこともない選択肢だと思っている。

 石垣島キャンプでの練習を見ながら、開幕投手は石川か小島にするだろうとひそかに思っていた。確かにブルペンでは佐々木朗が突出したボールを投げていて、それは井口監督も認めていた。それはブルペンでの話だ。ヒントは今年のスローガンが発表された1月31日に隠されていたと思う。

 この日、昨年の「この1点を、つかみとる。」から「頂点を、つかむ。」に変更したと発表された。昨年は優勝するためには、あと1点にこだわれば、優勝への道筋が開けるという思いで願望を込めて「つかみとる」だった。今年は準備段階を終えて、優勝をする年、そのために勝つための指揮を執るという井口監督の思いが表れていた。「スローガンを明確にしていく中で、つかみ取るより、つかむという意志をスローガンに込めた」と話したが、今年は勝つための采配に徹する覚悟を持っている。昨年の井口監督だったら、実戦や大舞台で経験を積ませるとか、期待値を込めて佐々木朗だったのかもしれないが、開幕戦で最も勝てる投手が石川と判断したのかもしれない。

 優勝するためには開幕戦から1年間、ローテの軸として回る投手は誰が適任か。相手もエース級が投げると考えた場合、実績と経験、誰が重圧をはねのけられるかを最も重要視したはずだ。実績で言えば、過去に最優秀防御率のタイトル獲得し、過去2度開幕投手を務め、プロ入り後も苦境を乗り越えてきた石川に軸として回ってほしいと指名するのは十分、理解できる。

 先発陣を見ても石川や昨年、規定投球回に達し10勝を挙げた小島が“兄貴分”として引っ張り、今年から初めて1年間、ローテ投手として投げ抜く覚悟を持って臨む佐々木朗が“弟分”として続く。昨年、悔しい思いをした美馬や二木もいる。昨季141試合目で優勝を逃した悔しさを、今年こその思いで臨むだろう。先発陣の防御率が改善されていれば、優勝のふた文字が見えてくる。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

オピニオンD最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス