【野球】球場名の変遷は時代背景も ネーミングライツを振り返る

 西武が通信販売会社のベルーナと本拠地球場の施設命名権(ネーミングライツ)の契約を結び、3月1日から本拠地球場を「ベルーナドーム」に改称した。プロ野球界のネーミングライツ導入から約20年が経過し、過去の球場名の中にはすでに懐かしく感じられるものも。地元企業やインターネット関連会社など、球界再編もあって時代背景が反映されている。各球団の本拠地球場名の変遷をまとめた(カッコ内は元の球場名)。

 ▽オリックス(グリーンスタジアム神戸) 90年から本拠地として使用。03年3月にソフトバンクBBとヤフーが2年契約し、球場名を「Yahoo!BBスタジアム」とした。しかし04年に両社の親会社・ソフトバンクが福岡ダイエーホークスを買収する形でプロ野球に参入したのに伴い、ネーミングライツは契約しない方針とし、05年から「スカイマークスタジアム」に変更。11年からは「ほっともっとフィールド神戸」となった。

 (大阪ドーム)06年から「京セラドーム大阪」として運営。

 ▽楽天(宮城県営宮城球場) 2005年から07年まで「仙台宮城球場」を「フルキャストスタジアム宮城」として新球団をスタート。08年1月には日本製紙が3年契約で命名権を取得し10年まで「クリネックススタジアム宮城」となった。11年に3年契約を更新し「日本製紙クリネックススタジアム宮城」に。14年からは「楽天Koboスタジアム宮城」、17年からは「Koboパーク宮城」、18年からは「楽天生命パーク宮城」となっている。

 ▽西武(西武ドーム) 05~06年は「インボイス西武ドーム」。07年1月1日からはグッドウィルグループ株式会社と5年契約で「グッドウィルドーム」、2軍は「グッドウィル」に変更した。しかし同社子会社の不祥事により07年末で契約解除。08から14年は西武ドーム。15年から西武グループのプリンスホテルが本拠地西武ドームの命名権を取得し「西武プリンスドーム」とした。契約期間は16年2月29日まで。17年からはメットライフドームとなり、22年からは「ベルーナドーム」に。契約期間は27年2月28日までの5年間となっている。

 ▽ソフトバンク(福岡ドーム) 球団創設の05~12年は「福岡Yahoo!JAPANドーム」。13~19年は「福岡ヤフオク!ドーム」。20年から「福岡PayPayドーム」として使用している。

 ▽ロッテ(千葉マリンスタジアム) 11~16年「QVCマリンフィールド」に、17年からは「ZOZOマリンスタジアム」。

 ▽広島(広島市民球場) 開場した09年から「MAZDA Zoom Zoomスタジアム広島」として親しまれている。

 ▽中日(ナゴヤドーム) 21年から「バンテリンドームナゴヤ」に変更。同市に本社を置き、医薬品などを手掛ける興和が命名権(ネーミングライツ)を取得した。契約期間は5年間。本拠地の命名権導入はセ・リーグでは広島に続いて2球団目、両リーグでは7球団目。

 ◆ネーミングライツ 社名や商品名を付ける権利。米国プロスポーツ界で1970年代に生まれ、スポーツ施設の建設費や運営費を調達する手段として定着。施設などに固有名が付くことで企業は広告宣伝効果が狙える。日本で導入されたのは「味の素スタジアム」(東京都調布市)が初めて。(デイリースポーツ記録室)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

オピニオンD最新ニュース

もっとみる

    ランキング

    主要ニュース

    リアルタイムランキング

    写真

    話題の写真ランキング

    注目トピックス