【野球】新庄監督は17キロ増量の中田翔をどう思うのだろうか 気になるのは腰痛

 日本ハムの新庄剛志監督(ビッグボス)は、17キロ増量した巨人・中田翔の姿をどう思うのだろうか。

 中田翔が、シーズン終了時の体重92キロからほぼベストといわれる109キロに回復したと話題になっている。昨季の中田翔は日本ハムで39試合に出場し打率・193、4本塁打、13打点。巨人移籍後は34試合で打率・154、3本塁打、7打点という不本意な成績に終わった。

 それだけに、今季にかける思いは強い。体重増はその意思の表れだろうが、もし彼が日本ハムに残留していたらと思うと、ビッグボスの反応が気になって仕方がない。

 新庄ビッグボスは11月9日、昨季1軍出場がなかった清宮幸太郎に対して、左脇腹をつまみながら「ちょっとデブじゃね?ちょっとやせない?」と、ダイエット指令を出して話題となった。

 このとき清宮は「やせてしまったら打球が飛ばなくなるのが怖いので…」と最初は渋ったという。だが、ビッグボスが「今もそんなに打球飛んでないじゃん」と説得した。

 ビッグボスのダイエット指令の真意は、減量そのものではなく、ダイエットの過程を通じて己に勝て-という意味で、清宮も順調に体重を減らしつつあるようだ。

 中田翔は、己に負けて体重を増やしたわけではない。だが、腰痛を甘くみてはいけない。彼は日本ハムに在籍していた昨年6月にヘルニアのため離脱。医師からは手術も一つの手段だと提案されているからだ。

 腰痛の原因となる腰周りのパーツは、背骨である脊柱を構成する椎骨の腰の部分にある5個の椎骨=腰椎である。この、椎骨と椎骨の間にあるのが椎間板で、背骨にかかる負担を和らげるクッションの役目を果たしている。この椎間板が異常をきたすと腰痛になりやすいといわれている。特に、肥満になると、椎間板が押しつぶされて薄くなってしまい、痛みが生じることになる。

 中田翔の場合、17キロ増は単に脂肪が増えたわけではなく、脂肪に比べて20%重いとされる筋肉が増えたためだろう。だが、過度にウエートを増やすことはさらに椎間板に負担をかけることになりかねない。

 過去、巨人でも高橋由伸前監督など数多くの選手が腰痛に苦しみ、引退を余儀なくされてきた。中田翔もウエートアップしたことで、さらに腰に負担がかかる大きな危険をはらむことになる。

 中田翔はここまで通算264本塁打を放ち、3度も打点王のタイトルに輝いている。いまさら飛距離を気にして増量する選手ではないだろう。ビッグボスの目を気にする必要はないだろうが、キャンプインまでにもう一度、自分の適性体重を考えてもいいかもしれない。=敬称略=(デイリースポーツ・今野良彦)

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