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【野球】引退の阪神・桑原 35歳でも高みを目指した安芸キャンプ

引退会見で心境を語る桑原=西宮市内
会見で岩崎(左)から花束を贈られる桑原=西宮市内
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 桑原は今春の安芸キャンプでフォークの完全習得に着手していた。2月1日のキャンプ初日からブルペン入り。61球の投げ込みを行い、初日から状態は良さそうだった。

 ブルペン捕手役と投球後に意見交換。「今のバッター振るかな?手前で落ちすぎ?」など、一球一球にこだわった。平田2軍監督も「ベテランじゃなくて、働き盛りだよ。こういう仕上がりを見せると、中堅、若手に自然と刺激になる」と、評価していた。

 その言葉通り、安芸で汗を流した投手が今季は1軍でも活躍している。七回を任されるようになった及川、前半戦に活躍した小林らだ。彼らは、桑原の背中を追うように、安芸のブルペンに何度も何度も入っていた。

 桑原も負けじとブルペン入り。視察に訪れた藤川SAも「桑原は状態がいい。桑原が良ければチームにとってものすごく大きな存在」と期待していた。

 完全習得を目指したフォークは実戦でも使用。「頭にあるか、ないかで話が変わるので」と、35歳でも常にレベルアップを追い求めていた。

 キャンプ中に行われたシート打撃では高卒新人の高寺に安打を許した。まだ、状態を上げている段階。ただ、取材では「ちょっと甘かったのかな。でも、負けたな。きっちり打ち返されたので、その辺はまだまだだなと思いました」と、素直に“負け”を認めた。この言葉に桑原の人柄が詰まっていた。

 高寺は「1軍でも活躍されてる方なので、自信を少しは持てるのかな」。ただ、桑原からの言葉を聞くと「自信になります(笑)」とはにかんでいた。

 今季はキャンプでの取り組みも奏功し、開幕1軍スタート。ただ、7試合で防御率9・00。5月19日に出場登録抹消となった。「ファームでもう一回頑張ろう」と桑原は再昇格を目指したが、状態は上がらず。引退を決断した。

 1軍のブルペンには「岩貞、岩崎両投手がいるんで、心配はしていない」と言い切った。そして「1、2軍とも優勝争いしている中で、ファンのみなさまの応援という力で、これからもタイガースを盛り上げていってほしい」と願った。

 3球団を渡り歩いた苦労人から、後輩たちは多くのことを学んだはずだ。同じ変則右腕の守屋は「すごいですね」と、開幕1軍をつかんだ桑原の姿が刺激になっていた。虎のブルペンに、桑原の功績は語り継がれていくはずだ。(デイリースポーツ・今西大翔)

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