【野球】阪神ドラ1・佐藤輝と巨人不動の4番・岡本和に共通する魅力とは グラウンド外で見せる人間味あふれる姿

 阪神ドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=の規格外の打球に、全国中の野球ファンがとりこになっているに違いない。ここまで全60試合に出場し、打率・274、16本塁打、44打点。並のルーキーではないことを自らのバットで証明しており、新人王獲得へ期待も高まるばかりだ。

 最大の魅力はなんといってもパワー。4月9日・DeNA戦(横浜)で国吉(現ロッテ)から鳩サブレーの看板を悠々と越す場外ホームランを放つなど、長打力は桁違いだ。記憶に新しいのは、5月28日・西武戦(メットライフ)。ギャレットからの決勝3ランを含む1試合3発の離れ業をやってのけ、全野球ファンを震撼(しんかん)させた。

 試合中では、豪快な印象が強い佐藤輝だが人間味あふれる姿も印象的だ。甲子園などで試合が行われる前のセカンドアップでは、時間の許す限りスタンドにいる子どもたちにサインを書いたり、ボールをプレゼントしたりしている。コロナ禍により、選手とファンの触れ合いも難しい状況だが、佐藤輝はフェンス越しに距離を保ちながら工夫してファンサービスを行っている。

 そんな佐藤輝の姿を見ていると、宿敵のスラッガーを重ね合わせてしまう。3年前、現在の佐藤輝と同年齢の22歳だった岡本和は、ジャイアンツ球場での練習前に子どもたちからサインを求められると、快く応じる姿が見られた。ビジター球場などでは、ファンからの声掛けに対しても岡本節を交えながら“神対応”で接していた。

 当時、岡本和も佐藤輝同様に売り出し中だった年で、史上最年少の3割30本100打点を決めたシーズンだ。巨人の中でも一、二を争う人気選手となっていたが、ファンサービスを怠らない姿からは、意識の高さがにじみ出ていた。

 ファンあってのプロ野球ということをしっかり理解しているからこその行動だろう。また、両者は自身が夢を与える立場ということもしっかりと認識しているはずだ。現に佐藤輝も「子どもたちに夢を与えられる、目標にしてもらえる選手になれるようになりたい」と思いを語っている。

 ファンサービスをしてもらった子どもたちが第2の佐藤輝、岡本和のような強打者を目指すきっかけにもなる。グラウンドで魅せる最高のプレーとともに、左右の和製大砲がこれからもプロ野球選手の鑑として少年、少女たちに夢を与えて欲しいと願っている。(デイリースポーツ・関谷文哉)

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