【野球】阪神 厚みを増した野手陣 二遊間は糸原&木浪が有力もドラ6中野らもチャンス伺う

 2021年シーズンの開幕が間近に迫ってきた。05年以来、16年ぶりのリーグ優勝を目指す矢野阪神。その陣容は固まりつつある。

 捕手は3年連続ゴールデングラブ賞に輝く梅野が先頭に立つ。オープン戦打率・385と持ち味の打撃で存在感を示すなど、5年連続6度目の開幕スタメンマスクは決定的だ。開幕投手の藤浪を力強くけん引する。一方で、原口と坂本も虎視眈々(たんたん)と正捕手の座を狙っている。

 一塁手は虎3年目のマルテが大本命。キャンプ序盤の実戦では陽川、中谷、北條らが一塁に就いたが、今月6日・ソフトバンク戦(ペイペイドーム)から助っ人が主に「3番・一塁」で定着。オープン戦で12球団2位タイの4本塁打を記録し、確固たるものにした。

 二塁手は勝負強い打撃が売りの糸原が一歩リードしている。だが、矢野監督が評価するドラフト6位・中野(三菱自動車岡崎)も隙あらばとチャンスをうかがう。三塁手は昨季28本塁打を放った不動の4番・大山が君臨。キャンプ中に腰背部の張りで一度調整ペースが落ちたが、今はもう万全の状態に戻った。

 内野で最激戦区の遊撃手は木浪がレギュラー最右翼。だが、巨人からトレードで移籍した山本も実戦で存在感を示している。ルーキーの中野も二塁に加えて、アマチュア時代に慣れ親しんだ本職の椅子を奪おうと必死だ。

 外野の主役は何といっても右翼を守るドラフト1位・佐藤輝(近大)だろう。キャンプ中盤の実戦では三塁の適性もアピールしたが、オープン戦を経て右翼に落ち着いた。母校・近大の先輩である糸井や、2年連続キャンプMVPの高山を押しのけて開幕スタメンが決定的。左翼は昨季19本塁打を記録したサンズ、中堅には2年連続盗塁王の近本が入る。

 5年ぶりにオープン戦で優勝し、チーム打率・267、同17本塁打も12球団トップ。佐藤輝はドラフト制以降の新人最多本塁打記録を更新する6本塁打を放ち、ホームラン王に輝いた。矢野監督は「僕たちの野球、そういうものはしっかりできたと思います。優勝するため、日本一になるために必要な準備というのはキャンプ、オープン戦でできた。その結果がオープン戦優勝という形になったと思うので、手応えを感じています」と話す。新選手会長の近本、また新主将の大山がチームの核。さらに佐藤輝、チーム最年長の糸井とバラエティー豊かな攻撃陣が虎の歴史を変えるべく、大進撃する。(デイリースポーツ・中野雄太)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

オピニオンD最新ニュース

もっとみる

    ランキング

    主要ニュース

    リアルタイムランキング

    写真

    話題の写真ランキング

    注目トピックス