【野球】広島・高2軍監督が描く青写真「数字にこだわらせたい」

 ウエスタン・リーグが19日に開幕した。広島は23日の中日戦(ナゴヤ)が開幕戦で、シーズン93試合を戦う。今季、2軍監督に就任した高信二監督(53)にチームが掲げるテーマや注目する若鯉について聞いた。

 15年以来6年ぶりの2軍監督。高監督はチームの方針について「1軍から選手を求められたとき、すぐに補えるようにしたい。もう一つは何年後のカープを背負って立つ選手をしっかりと育成したい」と説明した。

 投手陣は世代交代の波が押し寄せている。1軍には昨季台頭した塹江、ケムナ、新人3選手(栗林、森浦、大道)らフレッシュなメンバーが名を連ねる一方で、リーグ3連覇に貢献し、これまで主力として活躍してきた中崎、一岡、今村らはキャンプから2軍で調整を続けている。

 高監督は若鯉に期待を寄せながらも「(中崎ら)ベテランにも意地を見せてほしいと思っている。シーズンは長いから、何が起こるか分からない。しっかりと準備させたい」と強調した。長く険しい143試合の戦い。いずれは実績組の力が必要になる時が来ると想定し、復活への道のりをサポートしていく。

 ファームで鍛錬に励む若鯉については「全員に期待している」と前置きした上で、野手では3年目の小園、2年目の韮沢、投手では2年目の玉村の名前を挙げた。

 小園は今春、初めてキャンプを2軍で迎えた。練習は朝9時から始まり、宿舎に戻るのは午後5時半過ぎ。黙々とメニューをこなし、レベルアップに努めていたという。打撃はこれまで以上に力強さが身につき、守備にも安定感が生まれた。「1、2軍を行ったり来たりしないように地力をつけさせたい」。誰もが認める潜在能力を開花させる。

 韮沢については「打ったり守ったりするセンスはある」とした上で「パワーやスピードをもう一段階上げてほしい」と体力強化を課題に挙げた。

 左腕の玉村は先発として起用する方針で、キャンプを通じ、キレのある球質と制球力の良さに驚いたという。「直球は140キロちょっとなんだけど打たれない。面白い存在。試合もつくれる」。福井・丹生高時代は「越前のドクターK」と呼ばれた。昨季は2軍で1試合に投げただけだが、今季は登板数を増やして経験を積ませる。

 2軍は育成の場。結果に重点を置くつもりはないが、それでも「野球は何をする競技かといえば、自分の良いパフォーマンスを出して、チームを勝ちに結びつけるためにやるもの。そのあたりは意識したいし、数字にもこだわらせたい」と語気を強めた。勝利を追求しながら、技術の向上と強い精神力を求めていく。(デイリースポーツ・市尻達拡)

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