【スポーツ】プラチナ世代の元祖エース・安田祐香「ご飯1日5杯食べる」宣言で巻き返しを期す

 プラチナ世代の安田祐香(19)=NEC=が静かに来年の巻き返しを期している。ルーキーイヤーの今年は首のけがもあって賞金ランク56位と不本意な成績に終わったが、今年最後の試合となった今月のLPGA新人戦加賀電子カップ(千葉・グレートアイランドC)で4位に入り「今年最後の試合の最終日に3アンダーで回れたのはよかったと思う」と必死に前を向いた。

 コロナ禍で開幕が大幅に遅れた今年は思ったほどの好結果を残せなかった。開幕戦となったアース・モンダミンカップは28位にとどまり、デサント東海クラシックから約1カ月間は「頸椎(けいつい)捻挫」のため欠場。復帰した富士通レディースは首の痛みが再発し、2日目スタート前に棄権した。樋口久子・三菱電機レディースからは完全復帰し16位。続くTOTOジャパンクラシック14位、伊藤園レディース45位、自身ツアー今年最終戦の大王製紙エリエールは予選落ちだった。

 「今年はけがで1カ月間試合に出られなかったこともあったけど、粘り強いゴルフができたこともある。そこはよかったと思うので(自己採点は)60点くらい。(マイナス40点は)優勝争いに1度もいけなかったのが悔しい。そこが40点です」

 安田が足踏みをしている間、同世代は1歩も2歩も前へ進んでいた。アマチュアだった昨年の富士通レディースで優勝を果たした古江彩佳は、安田が欠場したデサント東海クラシックでプロ初優勝、通算2勝目を挙げ、伊藤園レディース、大王製紙エリエールでは2週連続優勝を達成した。同じくプラチナ世代の西村優菜も樋口久子・三菱電機レディースで初優勝を果たした。

 アマチュア時代の安田は世代のエースだった。17年日本女子アマを16歳で制覇すると、19年には初開催のオーガスタナショナル女子アマで3位。同年アジアパシフィック女子アマ優勝で出場権をつかんだエビアン選手権でベストアマを獲得。さらに全英女子オープンでも予選を通過した。アマチュア時代に出場した国内ツアー20試合で予選落ちはわずか1回。プロ1年目の今年も初優勝は時間の問題と見られていただけに、同世代の活躍が何らかの刺激にならないはずがない。

 来年の巻き返しへ向け、今オフが重要になる。首のけがを完治させるだけでなく、体力の増強、スキルのアップが必要不可欠。コロナ禍の中、海外合宿は難しく、地元兵庫県に軸足を置いて練習を積む計画だという。

 「ご飯をいっぱい食べて、けがをしない体作りをしたい。1日5食?食べられれば食べたいです。(技術的には)スイングは変えず、インパクトゾーンのスピードを上げたい。目標は今40(メートル/秒)くらいのドライバーヘッドスピードを冬の間に1(メートル/秒)は上げたい。とにかく力強くしたい。そのために余り重いものを持ち上げたり(するトレーニングを)せず、走ったり自分の体重でできるトレーニングをしようと思っています」

 プロのスタートでは同世代に遅れを取ったが、潜在能力はピカイチ。21年は本来の輝きを取り戻す1年にする。(デイリースポーツ・松本一之)

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