【野球】「質問してくる内容もプロ」金子誠コーチが太鼓判を押す日本ハム次代のホープ

 日本ハムの金子誠野手総合コーチ(45)が、野村佑希内野手(20)の来季の飛躍に太鼓判を押した。

 11月半ば、千葉・鎌ケ谷での秋季練習中のことだ。普段は舌鋒(ぜっぽう)鋭い金子コーチも、次代のホープの話題になると、マスク越しでも分かるほど顔をほころばせた。「野村はね、質問してくる内容もプロだね。しばらくそういう質問をしてくるやつらに出会っていなかった。目つきといいね。魅力がある」。プロの世界を21年間生き抜いてきた守備の名手が、思わず舌を巻いた。

 今季が2年目だった野村は、チームでは大谷翔平(現エンゼルス)以来となる10代野手の開幕スタメンをつかんだ。7月に右手小指を骨折した影響で出場は21試合にとどまったが、打率・257で3本塁打をマーク。右の大砲としての素質を見せ、来季の正三塁手の最右翼だ。

 一方で今季は7失策と守備面での課題を露呈。それでも、金子コーチは「投げる能力はすごく高い。ひじの使い方、リリースのタイミング、肩の強さは持って生まれたもの。それをサードの動きにマッチしてあげればいい」と気にはしていない。二遊間に比べ状況判断の少ない三塁手にとって“鉄砲肩”は大きな武器になると語る一方、「どんどんさばいて、どんどんミスして、その繰り返ししかない」と守備の上達には地道な努力が必要であることを説いた。

 金子コーチ自身は、現役時代、ゴールデングラブ賞を遊撃手と二塁手で計3度獲得するなど名手としてならした。「ミスをどう感じるのか。自分のどこがプロになり切れていないのか突き詰める」。21年間のプロ野球人生のベースにあったのは常総学院高時代の恩師である故・木内幸夫さんの教えだ。「野球を見る視点というのを幅広く教えてくれた。野球だけではなく、なぜそういうことが起きるのか。理由付けも含めてね」と振り返った。

 その金子コーチに、「質問してくる内容がプロだね」と言わしめた20歳。非凡な打撃センスはもちろん、隠れた守備能力の資質、そして野球に対する探究心。来季も野村の活躍から目が離せない。(デイリースポーツ・島田敬将)

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