【スポーツ】ロッチ中岡「マイナーって言われるけど…」無礼質問に返したホッケー愛

 お笑いコンビ・ロッチの中岡創一(42)の意外な一面を見た。中岡と言えば、日本テレビ系「世界の果てまでイッテQ!」のイメージが強く、体を張った笑いが魅力的だ。一方で、ホッケー芸人としての顔もある。中高時代はフィールドホッケーをやっており、その腕前を「イッテQ」で披露すると、視聴者から驚きの声が出たこともあった。その活躍が認められると、2月には日本ホッケー協会公認のアンバサダーに就任した。

 五輪担当として、6月下旬、中岡に取材する機会があった。いつもテレビで見ていた彼に、ZOOMとはいえ1対1で話を聞く機会に恵まれ、緊張しながら聞いたのは、「マイナー競技としてのもどかしさはありますか」。問いかけた直後、優しく取材対応してくれていた中岡の顔が画面越しに少し曇った気がして「しまった、失礼だった」と焦った。だが、その表情も一瞬。「(日本だと)結構マイナー、マイナー、言われるんですけど、ヨーロッパに行ったら結構みんなしてるんですよ」。笑顔で反論しつつ、無礼な質問にも、丁寧に答えてくれた。

 「(海外)ロケとかでご飯食べてる時、スポーツバーみたいな所に、普通にホッケーの映像が流れてたりするんですよ。日本だったら野球とかサッカーなんでしょうけど。『わー!これ良いなー!』みたいな」。日本との差を痛感し、「やっぱ悔しいです。(日本も)こうなったらいい」。夢を語る姿には、想像以上の“ホッケー愛”がにじんでいて驚いた。

 「もっと気軽に見られるスポーツになってほしい」。切実な思いは、行動に表れている。公式アンバサダーに就任した際は「ネットニュースにしてください!」と自身のツイッターに書き込むなど、話題を呼べるような発信を行う。

 6月下旬に開かれたオンラインイベントでは、“中岡杯”の設立をぶち上げた。中止となった総体(インターハイ)の代替大会として、中岡が大会を作ることを検討するという。きっかけは、イベントに参加した、高校生の悲痛な声。「(イベント配信前に)『みんなの前では言えへんけど、ほんまの思いを言ってみて』と言ったら、一人の子が『インターハイをやりたいです』って言ったんですよね。やっぱそうだよなと」。思い付きではあるものの、「できるか分からないけど、高校生が声を上げてくれたら大会を作りたい」と言葉には熱がこもっていた。

 来夏に延期された東京五輪で、男子は53年ぶり、女子は5大会連続の出場が決定している。五輪は「見てほしい!」と声を大にする。「すごいですよ。めちゃくちゃ走る。めちゃくちゃ走ってめちゃくちゃ激しいスポーツなんで。見てもらったら『わー!すごいな!』って実感してもらえる」。生で見る魅力もあるという。五輪は、競技を広める絶好のチャンス。“ホッケー芸人”として、腕を見せつけて欲しい。(デイリースポーツ・田中亜実)

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