【野球】広陵・中井監督の苦悩 コロナ禍で教え子を思う「ケアをどうしようかと…」

 新型コロナウイルスの感染拡大が続く広島県。県内の各高校も対応に追われている。高校野球の名門、広陵では16日から再び休校することが決まった。同校野球部監督を務める中井哲之氏(57)が14日、デイリースポーツの電話取材に応じ、現在の野球部の状況と苦悩を語った。

 チームは全寮制でほとんどの部員が学校敷地内にある寮で生活を送っている。だが、全国一斉休校が始まった3月2日に寮が閉鎖されたため部員らは帰省。4月初めに再集合したばかりだ。

 現在は学校から認められている“適度な運動”を1日2時間程度、時間をずらしながら行っており、寮でも食事の時間をずらし、各部屋の往来を自粛するなどの対策を徹底している。

 しかし再度の休校措置を受け、名将は「行政や学校が言っているルールの中で一生懸命やっていた。ようやく選手の体も元に戻りつつあったが、あさってから帰れということなので帰らせます」と無念そうに話した。寮生を再度帰省させることとなり、この決定に「県外から来ている子もいる。寮に留まっていた方が安全なのでは?そんな思いもあった」と語り、未曾有の事態に難しい選択を迫られた。

 今後の状況も全く見通せていない。再集合は、GW明けの5月7日頃の予定だが流動的だ。コロナ禍は夏の地方大会の開催可否にまで影響が及ぶ恐れもあり、指揮官も「もし(夏の甲子園が)なくなったら、この子らの心のケアをどうしようかと思っています」と不安な心境を吐露した。

 最大の懸念は部員のモチベーションだ。実家に帰っても個人でできることは限られる。それでも指揮官は「今置かれた状況も含めて、すべてのことに感謝する。これがどういう風に転んでもこの経験は絶対将来に生きる。そう信じてがんばろう」と前向きな言葉を選手に伝え続けている。指揮官が常々口にする言葉は“自主性”。3月の帰省期間中もしっかり調整してきた部員らを今回も信頼して送り出す。

(デイリースポーツ・畠山 賢大)

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