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【野球】20年目の21世紀枠 野球人口減少へ危機感…時代を映す平田の選出

 第92回選抜高校野球大会の21世紀枠に平田(島根)、帯広農(北海道)、磐城(福島)が選出された。21世紀枠は「部活動における困難の克服」「模範的マナー」「文武両道」などの選考基準がある。具体的な評価内容は学校それぞれだが、今年の選考で特徴的だったのは野球人口減少への対策だった。

 平田は保育園や幼稚園で子供たちへの野球普及活動に取り組んでいることが評価された。過疎化と少子化、野球人口減少に悩む地域にある同校は、日本の縮図ともいえる。普及活動を部活動と並行して行うことが難しい中、同校では野球部内に「普及班」を作り、選手たちが自らやり方を考えて有効に時間を使って普及活動をしている。その様子は、県内外で使用する普及活動のマニュアルDVDに収められている。道具も新聞紙を丸めて作るなど工夫しているという。

 野球人口の減少は現在、プロ・アマともに抱える課題だ。日本高野連では18年夏の選手権100回大会を機に「高校野球200年構想」と称し、次の100年へ向けた子供たちへの野球普及活動に力を入れる。野球部の選手や指導者が子供たちに野球の楽しさを教えるもので、招待試合の試合後の触れ合いやオフシーズンの体験会などがある。

 日本高野連・八田英二会長も「野球人口の減少は課題。何らかの関係者からの協力が必要」とし、平田については「選手が主体となってやり方を考え、分かりやすい形で子供たちに野球体験をしてもらっている。文武両道と同じく評価された」と評した。21世紀枠特別選考委員で作家の佐山和夫氏は、選考後に「世界的に野球離れが広まっている。日本の高校球児たちがこのことをわがことと捉え、積極的に各地域で活動されていることに感動した」とコメントしている。

 2001年に21世紀枠が創設されて今年で20年目。多くの人の胸を打つ高校球児のプレーが22世紀にも続いていくように、関係者も選手も考える時代に来ているのだろう。(デイリースポーツ・中野裕美子)

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