【スポーツ】“男子版・渋野”が日本上陸!異次元の飛ばし屋チャンプを見逃すな!

 男子ゴルフを根底から変えるといわれる男がいよいよ日本に上陸する。米ツアーのナンバーワン・ロングヒッター、キャメロン・チャンプ(24)がダンロップ・フェニックス(11月21~24日、宮崎・フェニックスCC=パー71)に参戦することが決まった。チャンプは松山英樹が「異次元」と評したという飛距離を生かし、今季は先日のセーフウェイオープンでツアー2勝目をマーク。メジャーを制覇するのも時間の問題と評判で、サクセスストーリーを作っているという意味では“男子版・渋野日向子”。フェニックスCCでどんなゴルフを見せてくれるのか、今から胸が躍る。

 チャンプのすごさはデータを見れば、一目瞭然だろう。身長こそ183センチと米ツアーの中では平均的だが、細身の身体から放つショットは重力を無視して飛んでいく。18年ウェブドットコムツアー(現コーンフェリーツアー)のドライバー平均飛距離は343・1ヤードで1位。18-19シーズンからはPGAツアーに参戦し、その平均飛距離も317・9ヤードでトップに君臨した。

 出身は米カリフォルニア州で95年6月15日生まれ。大学時代はウォーカーカップ代表選手に選ばれ、全米オープンにも出場した。卒業後に18年のウェブドットコムツアーでキャリアをスタートさせ、ユタ州選手権で優勝するなどの活躍でPGAツアー昇格を果たした。昨季は秋のサンダーソンファームズ選手権でツアー初優勝。今季もセーフウェイで既に2勝目を挙げ、今最も乗っている選手だ。

 チャンプの飛ばしの秘密は、柔軟な身体とバネのある筋肉を持っていることもあるが、正面から見て、バックスイングで右肩甲骨が見えるほどの強い捻転が挙げられる。ダウンでは手とクラブの角度が90度になるほど強いタメを作り、ハンドファーストをキープしたままインパクトを迎える。

 ハンドファーストでスイングしながら左手のコッキングがほどけないことで、ボールとの角度がついた強いインパクトをすることができるわけだが、このスイングを実現しているのが、左股関節を軸とした強烈なヒップターン。インパクトの瞬間には腰が完全に飛球線方向を向くほどの腰の回転が、異次元の飛ばしのエンジンとなっているのだ。

 会場のフェニックスCCは各ホールが戦略性に富んでいるが、中でも注目ホールはティーイングエリアから約200ヤード先で左にほぼ直角に曲がる13番パー4。試合の設定では332ヤードを予定しており、大抵の選手が左サイドの林越えに1オンを狙えるが、チャンプの場合は5Wで届く距離。4日連続でイーグルチャンスを作る可能性も十分あり、近未来のゴルフを堪能できること間違いない。

 今年は全米オープン覇者のゲーリー・ウッドランドの参戦も決定している。ブルックス・ケプカの全米オープン3連覇を阻んだ実力者とチャンプ、さらに昨年優勝の市原弘大はじめ石川遼、今平周吾ら日本勢がどんなV争いを繰り広げるのか、最も気候が温暖な11月の宮崎から目が離せなくなりそうだ。

 ◇ダンロップフェニックストーナメント◇ 今年で46回目となる伝統ある大会で賞金総額2億円、優勝賞金4000万円のビッグトーナメント。宮崎市の名門フェニックスCCを舞台に例年熱戦が繰り広げられ、過去の優勝者にはタイガー・ウッズをはじめブルックス・ケプカ、古くは尾崎将司、中嶋常幸、トム・ワトソンが名を連ねる。

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