【野球】侍ジャパンの三塁は?松田宣の選出に見た稲葉監督の信頼

 野球日本代表「侍ジャパン」が、31日と11月1日に行われるカナダとの強化試合に臨む代表メンバー28人を発表した。このメンバーは続いて行われる国際大会「プレミア12」も戦う。東京五輪前では最後となる代表戦。選出した稲葉監督は「目の前の試合を勝つために最適なメンバー構成ができたと思っている」と力を込めた。

 “五輪前哨戦”との位置づけとなる今大会。指揮官は今回の選出について「これまで招集した選手、実力が分かっている選手、視察などを通じて見てきた選手、そこにベテランやスペシャリストを加えた」と説明した。三塁を本職とする松田宣は、その中の“実力が分かっている選手”、そして“ベテラン”に該当する。

 監督就任後、さまざまな選手を起用してきた。「実際に試してみたい選手を招集することで、チーム力の底上げや選択肢を増やしてきた」。三塁も例外ではない。大山、岡本、田中広…。打撃コーチ時代から、松田の実力は十二分に熟知している。その前提で、新たな選手の台頭を促してきた。

 結果、本職の三塁は松田宣以外に選ばれることはなかった。「最終的にはスピード、パワー、経験など、バランス良く構成することで強いチームを作ることができると考えた」。勝利のみを求められる舞台となった時、試されてきた選手は36歳のベテランを脅かすには至らなかったと言えるだろう。

 今回選ばれた選手の中では山田哲や菊池、外崎も三塁を守った経験はある。さまざまな選択肢が残る中、指揮官は「基本的にはやり慣れていないポジションはやらないと考えている」と方針を示した。固定せずに試しに試したホットコーナー。この言葉が、監督として初めて招集した松田宣への揺るぎない信頼を感じさせた。(デイリースポーツ・野畑圭司)

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