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【野球】智弁和歌山・中谷監督が夏の大会にかける思いとは

 監督として初の夏は、「同期」の生徒たちとの最後の夏でもある。智弁和歌山・中谷仁監督(40)が思うのは、成長を見続けてきた3年生との日々。2年前、桜の季節に日本一を合言葉にした幕開けを、昨日のことのように思い出す。

 「今の3年生が入ってきた時に『お前たちの代で日本一になるんだ』と。入学してきたばかりの1年生相手に言ったんですけどね(笑)『お前たちの代で絶対に成し遂げるし、成し遂げないとダメだということでやっていくから』ということで、厳しくしてきたので。何とか結果につながればと思いますね」

 現役時代は阪神、楽天、巨人でプレー。現役引退後、正式にコーチとして母校に復帰したのが2年前の17年4月のこと。同じタイミングで今の3年生が入部し、指導に携わってきた。昨年8月に高嶋前監督から後を託され、コーチから監督業に身を置くことになったものの、「日本一」を意識した指導はずっと変わっていない。

 「まず甲子園に出るのが大事で、大変なことだと分かってます。ただ、それがあった上で、その先を見据えての指導であり、その後の卒業した後のことも見据えて、そこにつながっていくようにやってきたつもりです」

 和歌山で勝つためではなく、日本一になるための練習であり、自主性を重んじた人間教育だ。また、将来的にプロを夢見る選手もいる中、プロの厳しさを知るからこそ、その基準でも指導にあたる。求めるものが高くなり、時に厳しく接するのも選手の思いに応えるが故のことだ。

 優勝を目指した春のセンバツでは8強に進出したものの、準々決勝で明石商にサヨナラ負け。監督としての初の甲子園はほろ苦い形で終わったものの、だからと言って自信が揺らいだわけではない。

 「僕自身では、監督とか部長がこういうことをするんやなということだけで言うと春の経験は大きいけども、甲子園で勝つことに関してはセンバツ前からイメージはできていたので。こうやって勝っていくんだというのは、僕自身に成功体験があるので」

 自身は97年夏の甲子園で優勝を果たしている。「監督としてではないですけど、キャッチャーをやっていたのもありますし、戦い方としては同じところもあるのかなと」。立場は違えど、最後まで勝ちきった経験があるのが何より大きい。そこに今年にかける強い思いも加えられる。

 「僕の監督として初めての夏を今の3年生と経験するという巡り合わせには、思うところがありますから」

 選手の気持ちも同じだ。主将の黒川史陽内野手(3年)も「中谷さんを男にしたい。ずっと日本一と言ってきているので」と話す。3年にわたる挑戦の最終章。まずは初戦、17日の和歌山南陵戦から最後の戦いが始まる。(デイリースポーツ・道辻 歩)

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