【野球】大船渡・佐々木は大谷を超えられるか 日本ハム前GM・山田氏「十分、可能性ある」

 “令和の怪物”は大谷を超えられるのか。今秋ドラフトの目玉、最速163キロ右腕の大船渡・佐々木朗希投手(3年)。エンゼルス・大谷翔平投手が日本ハム時代の2016年に記録した、日本球界最速165キロを上回ることはできるのか。その可能性について、日本ハムの山田正雄スカウト顧問(前GM)が分析した。

 無限の可能性を秘めた怪腕だ。スピードボールは既に規格外。4月6日・侍ジャパン高校代表候補の合宿で行われた実戦形式の練習で、自己最速を6キロ上回る163キロを計測。大谷が花巻東時代に記録した160キロを3キロ更新し、高校球界歴代最速となった。

 その豪腕ぶりへの注目度は日増しに高まるばかり。投球を視察した日本ハム・山田正雄スカウト顧問は、鳥肌が立ったという。日本ハムが12年のドラフトで大谷を1位指名して獲得した際にGMを務めていた山田スカウト顧問。佐々木について「高校の時の大谷より上。直球、スライダーのコントロールがいい」と完成度の高さを絶賛した。

 身体能力にも注目。左足を高く上げるダイナミックなフォームについて「股関節が柔らいんだと思う」。190センチと長身で尻も大きく投手としては理想的な体形。当然、プロ入り後の伸びしろも見込める。今後、期待を集めるのは、日本ハム時代の大谷がマークした日本球界最速165キロ超えだ。これについても山田スカウト顧問は「十分、可能性はあるんじゃないかな」と語った。

 二刀流にチャレンジできる可能性も否定しなかった。佐々木は4月20日の練習試合で「4番・投手」で先発出場し、バックスクリーン直撃の3ランを放った。プロ入り後、大谷のように二刀流としてプレーできるかどうかについて、山田スカウト顧問は「ないこともない。足も速い」と評価した。

 かつてはダルビッシュ(現カブス)、中田翔らの逸材獲得に尽力し、日本ハムの屋台骨を支えてきた山田スカウト顧問も太鼓判を押す逸材。同じ岩手出身の大谷以上の活躍で、令和のプロ野球界を代表する選手の一人となる可能性は十分だ。(伊藤玄門)

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