【スポーツ】ジャンボの愛弟子・原英莉花、下克上で天下取りだ!

 女子プロゴルフは約1カ月後のダイキン・オーキッド・レディース(3月7~10日、沖縄・琉球GC)で2019年シーズンが開幕する。今季は昨年賞金女王アン・ソンジュをはじめ、鈴木愛、申ジエら強豪に勝みなみ、小祝さくら、新垣比菜ら“黄金世代”が立ち向かう構図となるが、最強のダークホースがジャンボ尾崎将司の愛弟子・原英莉花(20)=フリー。レジェンド師匠の背中を追い、飛んで曲がらないショットを武器に女子ゴルフ版“下克上”を成し遂げる。

 昨シーズンは原英にとって飛躍の1年だった。QTランク117位からのスタートだったが、4月のサイバーエージェントで初のトップ10入りとなる7位を記録するなど序盤戦で結果を残し、6月末のリランキングをクリア。後半戦もニトリの自己最高3位、マスターズGC4位などで賞金をランク38位の2937万9165円まで積み上げ、一気に初シードを決めた。

 勝負強さに光るものがある。昨年は下部のステップアップツアーにも参戦し、開幕戦のラシンク・ニンジニア・RKBでいきなり優勝。中盤の日医工で2勝目をマークした。プロテスト合格者が頂点を競う12月の新人戦加賀電子カップも優勝。それでも「去年はいいこと、悪かったことが半々。シードを取れたのはよかったけど、課題も見つかった。自己採点は58点」と慢心したところはない。

 その課題とは体重をシーズン通して維持すること。「去年は62キロで開幕を迎えたのに、終わってみたら57キロだった。体重が減るとスイングの切り返しで軸がぶれたり、体がふらつく。だから周りにやせたねと言われるのがうれしくない」と説明する。

 今オフの取り組みではその課題克服を最優先する。肉類、米などの炭水化物、ヨーグルトなど乳製品、さらに栄養補助食品のプロテインを積極的に摂取していく考え。「体重が増えると、体の動きをしっかりと支えられるので、スイングの安定感が増す」とさらなる飛躍を見据えた。

 師匠・ジャンボ尾崎との出会いは15歳。ある試合会場で知り合った俳優の芹澤名人の紹介で引き合わせてもらった。「最初はオレは女子は知らねえって言ってて、怖い感じでしたけど、ドライバー打ってみろって言われて打ったら、またいつ来てもいいよって言ってくださったんです」

 今季はジャンボ仕込みの飛距離と高いパーオン率を誇るアイアンショットを武器にさらなる高みを目指す。「私自身はまずツアーで1勝できるように頑張りたい。でも、ジャンボさんには『来年は女王だな』ってハッパを掛けられています」。1月の成人式ではあでやかな振り袖姿を披露。悩みなき若さも強みで、勢いに乗れば、劇的な飛躍も十分可能性がある。(デイリースポーツ・松本一之)

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