【競馬】早くも気になる年度代表馬の行方

 6月28日に行われた帝王賞(大井)は、ゴールドドリームがケイティブレイブとの激しい競り合いを制して快勝。昨年の最優秀ダートホースの底力を見せつけた。11日のジャパンダートダービー(大井)を残しているが、今年の上半期のG1がほぼ終了。複数の勝利を挙げたのは桜花賞、オークスの牝馬クラシック2冠を制したアーモンドアイのみ。ゴールドドリームもかしわ記念、帝王賞と交流G1を2勝した。ちょっと気が早いが、年度代表馬争いは現時点ではアーモンドアイが最有力と言っていいのではないだろうか。もし3歳牝馬が受賞することになれば、2012年のジェンティルドンナ以来の快挙となる。

 16、17年とキタサンブラックが2年連続で年度代表馬に輝いたように、競馬界の主役として大きな存在だった同馬が引退してからは、如実なくらい『喪失感』がクローズアップされた半年だった。そもそも大阪杯、天皇賞、そして宝塚記念と春の古馬中長距離G13連戦に全て出走したのが、8歳牝馬のスマートレイアーただ1頭だけ。国内のG1の合間にドバイや香港へ海外遠征するケースに加え、大阪杯を制したスワーヴリチャードが宝塚記念ではなくマイルの安田記念を選択、天皇賞を勝ったレインボーラインが残念ながらレース中に脚部を痛めて引退と、ますます混迷の度を深めている。おそらく秋も主役不在のまま、混戦ムードのレースが続くことが予想される。

 もし、アーモンドアイが秋華賞も勝って牝馬三冠を達成し、さらにG1タイトル(エリザベス女王杯、ジャパンC、有馬記念)を獲得するようなら、年度代表馬に大きく近づくことになるのは間違いない。

 あと忘れてはいけないのは、4月の中山グランドジャンプを勝って、史上最多のJ・G1・5勝など障害レースの数々の記録を塗り替えたオジュウチョウサンだろう。7日には約4年8カ月ぶりに平地のレースに出走して、武豊との初コンビで開成山特別(500万特別)を勝ち、オーナーサイドは有馬記念への参戦を明言した。当日の福島競馬場は土曜としては約1万4000人の異例の入場人員となり、オジュウチョウサンの専用グッズ売り場に長蛇の列ができるフィーバーぶり。注目度という点では現役屈指であることを証明した。もちろん最優秀障害馬の有力候補ではあるが、競馬界を盛り上げた功労の意味を込めた特別賞が贈られるケースもありそうだ。(デイリースポーツ・北島稔大)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

オピニオンD最新ニュース

もっとみる

    ランキング

    主要ニュース

    リアルタイムランキング

    写真

    話題の写真ランキング

    注目トピックス