【野球】創部3年目“松坂世代”監督率いる聖カタリナ学園が甲子園初出場に挑む

 この夏、第100回の記念大会を迎える全国高校野球選手権。改めて高校野球の長い歴史と伝統がクローズアップされるであろう節目の夏の甲子園に、創部3年目で初出場を狙っている新興チームが愛媛にある。今春の四国大会で準優勝した聖カタリナ学園だ。

 もともと女子校だった同校が2016年4月に男女共学化。同時に硬式野球部が発足した。チームを率いる越智良平監督(37)はいわゆる“松坂世代”で、宇和島東で春夏3度の甲子園を経験。早大では主将も務め、同級生に和田毅(ソフトバンク)、1学年下に鳥谷敬(阪神)らがいたチームを引っ張った。卒業後は石川県内の公立校で監督を務めていたが、聖カタリナ学園から監督就任の要請を受け、「地元で勝負しよう」と帰郷を決意したという。

 同監督は宇和島東時代の恩師・上甲正典監督(故人)が志向した「攻撃野球」を継承する。1期生部員に「バットを振り切ること」を教え込み、さまざまな練習メニューでパワーアップを図ってきた。その1期生が3年生となった今年、春の愛媛大会で初優勝。四国大会でも3試合すべてで2けた安打をマークするなど攻撃野球で準優勝の成績を残した。

 チームカラーは赤。ユニホームの胸の文字やストッキングにも赤が使われており「赤は闘争心をかき立てる色。気持ちで負けないチームにしたくて、この色にしました」と同監督は説明する。主将でエースの新保雄太郎投手(3年)も「熱い野球をしたい。最後まであきらめないカタリナ野球で甲子園に行きたい」と意気込む。

 恩師・上甲監督は2004年に創部3年目で済美をセンバツ優勝に導き、夏も甲子園で準優勝した。その快挙が越智監督にとって最高の目標だ。優勝候補として臨む夏の愛媛大会は7月10日に開幕する。「この夏の100回大会を目指してやってきた。四国大会で出た課題を修正して、しっかり準備したい」と越智監督。夏も真っ赤に燃える“カタリナ旋風”が吹き荒れるか注目だ。(デイリースポーツ・浜村博文)

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