【野球】28回目を迎える「世界少年野球大会」 王貞治氏が伝えたいこと

 今年で28回目を迎える「世界少年野球大会」(松江大会 8月1日~同月9日)。日米でホームラン打者として活躍した王貞治、ハンク・アーロンの両氏が野球を全世界に普及、発展させ、世界の子供たちの輪を広げようと1990年に第1回大会を米国・ロサンゼルスで開催。それ以来、毎年夏に開催してきた。

 28回目の今大会は、世界14カ国・地域から少年、少女を招待。野球教室には日本を含む13カ国から120人が参加する予定。6月4日に都内で行われた記者発表会見。主催の世界少年野球推進財団の理事長を務める王貞治氏(ソフトバンク球団会長)は「あの少年、少女たちの笑顔を見て毎年毎年、1回1回と積み上げてきて、今年28回目を迎えることになりました」と感慨深げだった。

 そして熱い口調でこう語った。「必ずや今までにない大変、盛り上がった大会になるのではないかと思っております。これからも少年、少女の育成はわれわれにとっては、次代に受け継いでいくためにやらなければならないことだと思います。世界の子供たちの輪をつなぐという形で、今大会を成功裏に進めて参りたいと思います」

 毎年開催される大会で、野球を通じて広がる世界の輪。王氏は「この大会に参加したお子さんたちが、今度は引率者になったり、コーチになったりしてくれている人が出てきております」と継続して行ってきたからこその成果を明かす。

 これまで野球振興に尽力してきた王氏は、20年東京五輪後も野球の競技継続を強く訴えた。「2020年の東京の次を何とかして、正式種目として乗り切るように」。だからこそ野球も復活する東京五輪で「開催したことが良かったことをIOC(国際オリンピック委員会)の皆さんに感じていただくような盛り上げをしようじゃないかと考えております」との考えも示した。

 「野球は見ても楽しいんだということを、もっともっと伝えていければ、道が開けるんじゃないかと。そのように感じております」。野球の競技人口が減少しているといわれている中、底辺の拡大も目指し、野球で世界の輪を広げる活動を長年、行ってきた王氏。“世界の王”の野球へのあふれ出るような愛情を記者は、感じた。(デイリースポーツ・伊藤玄門)

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