【野球】カープ期待のケムナ誠、コツコツ2軍で奮闘中「まだ役に立てない」

 広島ドラフト3位のケムナ誠投手(22)=日本文理大=がファームでレベルアップに励んでいる。ここまで2軍戦に7試合登板。成績は0勝1敗、防御率7・71(4月28日現在)だが、プロの試合の雰囲気にも慣れつつあり、「登板機会をもらえている。内容は良くないけど、感触は良くなっています」と手応えを口にする。

 最大の魅力は力強い真っすぐだ。首脳陣からは「四球を出しても連打されてもいいからストレートで押しておけ!」とテーマを与えられており、実戦では150キロを記録。最速151キロ右腕という触れ込みはホンモノだ。

 一方で課題は計9回1/3を投げて8四死球を与えた制球面。それを改善するため、下半身もしっかり使って投げるようにフォームを改良中。また「リリースの安定」も求めて、技術向上に励んでいる。

 マウンドではプロのレベルの高さを実感しているという。「全然、三振をしない。見極めが上手」。大学時代は高めのボールを振ってくれたが、プロの打者には悠然と見送られてしまう。「ベルト付近に投げないと。コントロールを上げないといけない」。実戦登板を重ねることで制球力アップの必要性を痛感したようだ。

 同時に少しずつ自信も芽生え始めた。1軍経験がある阪神・今成や緒方との対戦は「オーラがあった」と振り返るが、「今成さんを抑えたのは自信になりました」とニッコリ。ただ緒方には四球を与えてしまい、「次はど真ん中で勝負しようと思います!」とリベンジに燃えている。

 ハワイ出身で、アメリカ人の父と日本人の母を両親に持つ。5歳からカープがキャンプを張る日南で暮らし、“日南愛”は人一倍だ。昨年12月の新入団発表会見では「日南市はすごく過疎化が進んでいるとので、活性化したい」とユーモアたっぷりに紹介し、緒方監督を爆笑させた。前向きで明るい性格はプロ向きだろう。

 「1軍に上がりたいという欲はあるんですが、まだ役に立てないと思う。1軍で活躍できるように自信をつけたい」。謙虚な姿勢でコツコツ。近い将来の1軍戦力となるため、まずは2軍でじっくりと自分と向き合う。(デイリースポーツ・杉原史恭)

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