【野球】広島美間、1軍定着へ守備の名手から技術吸収

 プロ野球広島の美間優槻内野手(23)が開幕から1軍に帯同し続けている。鈴木誠也外野手、高橋大樹外野手と同じ12年度ドラフト入団。4月13日の巨人戦(東京ドーム)では5年目にしてプロ初安打を放った。柔らかい守備に定評があり、1軍定着を目指す。

 19日まで13試合に出場。そのうちスタメンは3試合だ。大半が守備固めや代打からで、与えられたチャンスは限られている。その中で確実性が高い守備で存在感を示している。

 鳴門渦潮高時代はエースでもあった。投手をやっていたこともあり、送球面に不安はない。だから打球を止めれば、アウトにできるという安心感が大きい。昨季まで広島に在籍し、今季からヤクルトで打撃コーチを務める石井琢朗コーチからは「全身がグラブと言われていた」とにっこり。守備範囲は広くないものの、どんなに速い打球に対しても恐れず止めにいくことを求められ、それを実践してきた。

 柔らかいハンドリングも特徴だ。基礎を築いたのは高校時代。楽天・藤田一也内野手の練習風景を見たのがきっかけだ。藤田は鳴門第一出身。その母校は、美間が通っていた鳴門工業と統合し、鳴門渦潮高になった。その関係でシーズンオフ、藤田が鳴門渦潮高のグラウンドで自主トレを行うようになった。美間は3年になる前の1月にプロの練習方法を目の当たりにした。

 守備の名手は、股割りをして腰を落とし、左右の球にグラブを出すシンプルな練習を繰り返していた。基礎の重要さを知り、自身も反復練習するようになった。理想の守備は「捕りにいくんだけど、見た人がボールがグラブに入っていると感じるもの」だと言った。

 三塁と一塁を守り、春季キャンプからは有事に備え二塁の守備練習を行ってきた。「まずは守備をしっかりとしたい」。自らの存在価値を高めていく。(市尻達拡)

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