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【スポーツ】北朝鮮の「美女軍団」が見せた素顔 美しい笑顔の奥は…

2005年9月、滞在先のホテルで笑顔を見せる北朝鮮の「美女軍団」
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 平昌五輪がいよいよ開幕する。選手たちの活躍はもちろん、競技以外で注目を集めるのが、北朝鮮の応援団だ。団体の詳しい構成はまだ明らかになっていないが、過去には「美女軍団」と呼ばれる女性たちがスポーツの国際大会に派遣され、歌い、踊りながら声援を送った。

 記者は12年前の2005年9月、高校野球アジアAAA大会で韓国・仁川に出張した際、同じ運動公園内でのアジア陸上選手権に派遣されていた美女軍団と同じホテルに宿泊した。当時、至近距離で目にした彼女たちの素顔を振り返ってみたい。

 彼女たちは連日、ソウル郊外のホテルから陸上選手権が開催されている文鶴(ムナク)競技場に入り、北朝鮮選手を応援した。時には競技場前の広場でフリーライブも行い、来場者の間で大盛況だったという。

 一部では、金正恩朝鮮労働党委員長の妻・李雪主氏が当時、この美女軍団の1人として韓国に派遣されていたと報じられている。

 競技場へ出掛ける時はもちろん、ホテルでも常に団体行動。朝食、夕食時は100人近い集団がホテルの廊下できれいに2列に並び、2人ずつ手をつなぎ整列して移動した。全員そろいの、黒白のチマ・チョゴリを着て、年齢は17~18歳に見えた。薄化粧だが、色白で肌の美しさがひときわ目を引いた。

 中には少し年上の、20代後半から30代とみられる女性が数人混じっており、豪華な模様のある赤いチマ・チョゴリを着て、バッチリ化粧をしていた。若手の美女軍団を仕切っているかのようだった。

 その団体の中で異色だったのは、護衛として常に行動を共にしていた戦闘服姿の警官たちだ。眼光鋭く辺りを見回し、少しでもちょっかいを出す者が現れれば、即座に捕らえそうな雰囲気。写真は、そんな美女軍団の一行とすれ違った際に、こっそりとシャッターを切ったものだ。

 ファインダーの奥で屈託のない笑顔を見せる美女軍団の表情は、日本の女子高生となんら変わりない。大型シティーホテルだったその宿舎では、もの珍しそうに辺りをきょろきょろ見回していた。

 しかし韓国紙「朝鮮日報」はその1年後の06年、北朝鮮脱出住民の証言として、応援団の一部が、政治犯を対象としたテフン収容所に収監されたと報じている。証言では、彼女たちは韓国で見聞したことを口外してはならないという誓約を破ったようだ、とある。

 美女軍団については、北朝鮮は02年の釜山アジア大会や03年のユニバーシアード大邱大会、05年の仁川アジア陸上選手権にそれぞれ約100~300人を派遣したといわれている。彼女たちは派遣先の国の様子を、北朝鮮帰国後は国内で話すことは許されなかったようだ。

 今回、初めて五輪に派遣される応援団。自国だけでなく韓国チームも応援するという。「平和の祭典」は、若い彼女たちの目にどのように映るのだろう。(デイリースポーツ・中野裕美子)

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